ACTUROUTEはアフリカコートジボワールのアビジャンに拠点を置くスタートアップである。拠点であるアビジャンを中心に、道路交通情報提供サービスを展開している。
サービス概要
ACTUROUTEは道路交通情報を提供するサービスを行なっている。利用者はPC上ホームページからだけでなく、電話やメールなどを通してリアルタイムで交通情報をチェックできる。
さらにアビジャンの道路に渋滞情報などを掲載した電光掲示板標識の設置にも力を入れている。道路情報配信だけでなく、インフラ整備にも携わることでアビジャンの交通事情をより良いものにするためだ。他にも飛行機のフライト情報を提供したりとモビリティ全般に関わる情報提供を行う。
企業基本情報
起業家情報
代表:Barthelemy KOUAME
会社概要
企業価値:不明
サービス提供国:コートジボワール
従業員数:約50名
ホームページ:https://www.acturoutes.info
設立年:2008年
企業沿革
2008年 コートジボワール、アビジャンに設立。
2013年 フランス政府およびフランスの開発庁により、ACTUROUTEを社会改革に貢献したとしてアフリカのベスト・イノベーションに選ばれる。
2014年 アビジャンにおける可変式メッセージ標識建設プロジェクト開始。
2016年 経営者のBarthelemy KOUAME氏が「The Africa Road Builders」に選ばれる。
2017年1月 少額決済に特化したアプリ「TiMonn」のサービス開始。同年7月にはユーザー数1万人を記録。
アフリカの道路状況に対する問題意識
アフリカは東南アジアに次ぐ市場規模とも言われている。しかし一方では近年自動車の販売台数の増加に伴い、アフリカでは交通渋滞が社会問題となっていた。
交通渋滞はドライバーの負担を増やすだけでなく、機会損失にもつながる。渋滞では多くの人が車に閉じ込められ、何もできない状態が長時間続く。そのため交通渋滞はあらゆる仕事の生産量を減らし、経済的な損失を招くのだ。
また自動車によるエネルギーの消費量も著しく増やす。エネルギー消費量の増大はドライバーの経済的負担が大きくなるだけでなく、環境へも悪影響を及ぼす。
そこでACTUROUTEは交通渋滞による機会損失およびエネルギー消費量の問題に着目し、改善するためにコートジボワールのアビジャンに拠点を設立した。
アフリカの交通事情を改善することによって、アフリカ経済の発展を促し、環境保全を行うことを企業の目的としている。
ACTUROUTEのサービス内容
ACTUROUTEはフランスの通信会社と提携し、交通情報をリアルタイムで利用者に届けるサービスを展開している。利用者は週100CFAフランの定額課金で道路交通情報をリアルタイムでチェックできる。
交通情報はPC、スマートフォン、テレビ、ラジオ、メールを通して配信される。課金した利用者は自分にあった手段で交通情報を入手し、スムーズに移動できるようになるのだ。
先進国では高速道路で道路状況を案内する可変式メッセージ標識は一般的だが、アフリカではまだ浸透していない。そんな中ACTUROUTEはアビジャンの道路への電光掲示板標識の導入にも力を入れている。これはアフリカでは革新的なこととして、国際的な注目も浴びている事業だ。
さらにACTUROUTEはガソリンのオンライン販売も手がけている。
ACTUROUTEの知名度
現在コートジボワールのアビジャン市内において、ACTUROUTEは非常に高い知名度を誇っている。アビジャン市内のドライバーであれば知らない人はいないと言われるほどだ。
アフリカは都市部でも舗装されていない砂利道も非常に多い。そのような道路状況の中でACTUROUTEの道路交通情報はアビジャン市内の幹線と支線をほぼ全て網羅している。
さらにACTUROUTEの道路交通情報配信サービスは個人だけでなくホテルやショッピングモールでも導入が進められている。
今後の展望
今後もACTUROUTEの交通情報配信サービスのユーザー数の獲得を目指していく。ユーザー獲得のためにACTUROUTE道路交通やインフラに関する情報を配信するためのウェブサイトの運営を行なっている。
また、よりユーザーのニーズに答えるために、ニュースの配信も開始した。さらに定期的にユーザーと交流をするために、輸送業界の会合やイベント等にも参加している。
ニュースの配信とユーザーとの直接の交流を通して、スポンサー・広告収入も獲得している。
さらにTiMonn(※1)と道路交通情報配信サービスを提携させ、有料橋や有料道路の利用料支払いをよりスムーズに行えるようにしていく。これを可能にするためにはTiMonnのアプリの損益分岐点であるユーザー数5万を突破することが求められる。
(※1)TiMonnとは
2017年1月には少額決済に特化したスマホアプリ「TiMonn」のサービスが開始された。TiMonnはアプリのダウンロードおよび登録が無料だ。チャージをすることで利用が可能になる。チャージは市内のスーパーの専用カウンターかオペレーターを介して行うことができる。コートジボワールでは買い物の際、少額である場合お釣りが渡されないことがある。これは少額硬貨の流通量が他の硬貨に比べて極端に少ないことから起こる現象だ。そのためアプリで決済ができるTiMonnは「少額のお釣りを受け取りたい」というユーザーのニーズにもマッチしていると言える。アプリのサービス開始からおよそ半年の7月には1万ユーザーを突破した。そしてアビジャン市内でTiMonnを利用できる店舗・会社は18箇所に増えた。
参照元
http://africa-trivia.com/shakai/entry15.html
https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/01/dc0d01678915e238/20180042.pdf
https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/01/bda11f28a02ff650/20170103.pdf
http://automobile.ci/actualite/actu/item/routes-et-transports-en-afrique-les-meilleurs-acteurs-bientôt-honorés-à-lusaka.html
http://www.cci.ci/3.0/galerie-photos-cci/164-renforcement-de-capacites-les-chefs-d-entreprises-recoivent-leur-attestions-de-fin-de-formation/detail/2199-renforcement-de-capacites-les-chefs-d-entreprises-recoivent-leur-attestions-de-fin-de-formation?tmpl=component