『Moja Ride』乗り合いバス・タクシー事業にモバイルペイを導入

Moja Rideはコートジボワールのスタートアップである。

サービス概要

独自のモバイル決済技術であるMoja Walletを利用し、乗客がキャッシュレスで利用できる乗り合いバス・タクシー事業を展開している。

乗車前の運賃交渉をなくすことに成功し、ドライバーは運賃の確実に運賃支払をうけることができるようになった。

Moja Walletは、乗客もドライバーもスマートフォンがあればすぐに導入が可能。当初はSuicaのような非接触決済ICカードを利用していたが、スマートフォンで利用できるようになり利便性が大幅に上がった。

Solution idéale pour tous

MOJA RIDEさんの投稿 2019年5月4日土曜日

企業基本情報

起業家情報

代表:Jean Claude Gouesse
出身:アメリカ合衆国バージニア州
学歴:Walden University: Bachelor of Applied Science (BASc) Major: Computer Systems Networking and Operations
経歴:
2011-2016 CEO: R.A.T.E.S SOLUTIONS
2016 Co-Founder:BOUTTIC Technologies
2017- CEO: Moja Ride

会社概要

サービス提供国:コートジボワール アビジャン市
従業員数:8名
ホームページ:https://mojaride.net/
推定資金調達額合計:5万ドル

事業沿革

  • 2015年11月、the Bill and Melinda Gates Foundationより「プリペイドカードを用いたモバイル決済事業」にて資金調達。
  • 2016年、プラスチックカードを用いたMoja Walletをローンチ。これはプリペイドカードの発行だけでなく、スマートフォンでの利用を当初から想定したMPoS(販売時点情報管理)システムも同時に組み上げる。
  • 2017年2月、Moja Rideスタート。コートジボワール・アビジャン市の乗り合いバス事業者・タクシードライバーと提携し、支払手段にMoja Walletを用いたサービスを展開。
  • 2018年11月、シカゴのSente mobility accelerator programmeにプロジェクトを認められ資金調達。

市場背景

創業者のJean Claude Gouesseは、かねてよりアビジャン市内の公共交通網が貧弱だと感じていた。バス路線の数は少なく、また運賃が明示されていなかったため、事前交渉が必要など外部の人間が利用するにはハードルが高かったのだ。

しかし国や自治体主導ではなかなか交通網の改良事業は進められなかったため、自身での事業展開を計画。注目した交通手段は、乗客の利用希望率が高い割に稼働率が高くなかった、乗り合いバスとタクシーである。

この2つの乗り物の乗車システムに手を加えることで、市民も観光客も利用しやすい交通手段の構築を考えた。

これまで、乗り合いバスとタクシーの稼働率が高くなかった理由は、2点ある。運賃が明示されていないために生じる事前交渉の必要性と、乗車後の現金決済の煩わしさである。これが原因で、そもそも定時運行は難しく、乗客の中でも運賃に差が出るなど不公平を感じることも少なからずあった。

ドライバー側にも不安要素があった。乗車後の運賃支払が慣例であったので、運賃を踏み倒されたり、受け取りを忘れたりなどが頻発していたのだ。

創業者のJean Claude Gouesseは、乗り合いバス事業を立ち上げる前にモバイル決済の仕組みづくりに着手した。彼が注目したのはNFC技術を用いたプラスチックカードである。

このカードを1枚所持すれば、カード内へのお金の入金・支払いが決済端末を備えた小さな商店で瞬時に完結する。クレジットカードのように信用情報のやり取りもいらないので、幅広い層がすぐにカードを手にすることができる。

入金に関しては、当初は街なかの商店で小型端末を用い、現金を用いて入金できるよう設計した。銀行口座を通さないことで、利用者の層を広げることに成功。もちろん、キャッシュレスでの支払いや入金の需要も高かったので、今では銀行口座から直接チャージができるようになった。

これにより全ての決済がキャッシュレスで完結できている。この簡易な決済システムは導入当初から即座に受け入れられ、今では多くのタクシードライバーが同システムを利用している。

サービス詳細

上述の通り、『Moja Ride』は決済技術のMoja Walletと交通手段のMoja Rideの2つのサービスを提供している。そしてこの2つのサービスは密接にリンクしている。

現在Moja Walletは、スマホを用いたQRコード決済にも対応している。対象アプリをダウンロードすることで、スマホ画面上で入金(チャージ)履歴と支払履歴が一目瞭然になる。

Moja Rideにおいては、ドライバーも同じアプリを利用し、運賃計算と決済をスマホ上で完結できる。運転履歴、運賃決済履歴、給与振込履歴がアプリの中で確認が可能である。

特別な端末を車内に常備する必要はない。合わせて、アプリとGPSを利用した配車サービスも始めている。

事業は以下の3種類の顧客を獲得することで成り立っている。

乗り合いバスとタクシーの乗客

Moja Ride及びMoja Walletの利用者。非接触プリペイドカードの発行とアプリのダウンロードを通してユーザーになってもらう。決済と乗車時の利便性、及び決済の透明性を強調して広告を展開する。

ドライバー

乗り合いバスおよびタクシーのドライバー。ドライバーには所定の審査と試験を受けてもらった後、Moja Rideのドライバーとして認定する。認定後は即座に業務を開始できることを強調して、ドライバーを確保する。

ライバル企業はUBER。財産管理に不安のあるドライバー向けに、1日の業務のあと即座に給与をドライバーの銀行口座に入金できるサービスも展開する。こちらも給与計算の透明性を売りにしている。

エージェント

Moja Walletへの入金を受け付ける役割を担う。合わせてMoja Rideドライバーのリクルートも行う。街なかの商店主に積極的に依頼している。

エージェントになれば、ユーザーからのプリペイドカードへの入金依頼を決済することで、手数料収入を手にすることができる。

これは店頭の小型決済端末で行う。そして、ドライバーのリクルートをすることでインセンティブ収入が得られる。

今後の展開

Moja Rideはアビジャン市を超えて隣接市域でもサービスを提供する予定である。またナイジェリア・ラゴス市当局とも事業ローンチについて話し合いが持たれている最中である。

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