『Elves』AIを使った対話型のバーチャルコンシェルジュを運営

Elvesは設立以降、Facebookの開発者カンファレンス「F8」への招待を受けたり、世界経済フォー ラムが選ぶ「最も影響力のあるスタートアップ100」へリストアップされるなど、多くの投資家や 企業が注目している。

サービス概要

Elvesは2016年に米マイクロソフトと米CrowdFlowerが発表した「human in the loop(人間参加型の 機械学習)」の手法を使用した対話型のバーチャルコンシェルジュである。

Elfというチャット相手が、特別な日のためのギフト探しやフライトの予約、欲しい物の購入、日 用品の配達など、さまざまなユーザーの要望を請け負ってくれる。

企業基本情報

起業家情報

代表:Abdel Rahman El-Zohairy
出身:エジプト、カイロ
学歴:Arab Academy for Science, Technology and Maritime Transport(2009~2014)
生年月日または年齢:不明

代表:Abeer Elsisi
出身:エジプト、カイロ
学歴:Modern Sciences and Arts University
生年月日または年齢:不明

代表:Karim Elsahy
出身:エジプト、カイロ
学歴:Savannah College of Art and Design
生年月日または年齢:不明

会社概要

企業価値:不明
サービス提供国:アフリカ、中東、アメリカなど
従業員数:51~100人
ホームページ:https://www.elvesapp.com
推定資金調達額合計:200万米ドル

事業沿革

  • 2016年7月、Elves設立
  • 2017年、FacebookのメッセンジャーでElvesを利用できるようになる
  • 2017年、世界経済フォーラムの「最も影響力のあるスタートアップ100」に選出される
  • 2017年12月、アラブ首長国連邦のEmaar、the Kauffman Fellows、ドバイのエンジェル投資家、米 国の投資家ら(エンジェル含む)から200万米ドルの資金調達(シードラウンド)
  • 2019年4月、Facebookのメッセンジャー内発見タブにElvesが表示されるようになる

設立までの背景

Karim Elsahyは2011年にGenius Venturesを、また2012年にAbdel Rahman El-Zohairyと共に konnecti.comを設立。中小企業向けのソフトウェアを開発する両スタートアップを成功まで導いてる。

Abeer Elsisiと Abdel Rahman El-Zohairy(以下、英語表記のElsahyとする)は機械学習技術の発 展が進むアメリカベイエリアで経た長年のマネージメント経験と自身らのバックグラウンドを掛 け合わせることに可能性を感じ、新しい事業を起こすことを計画。

2016年、上記3人が経験や知識などを持ち合わせElvesを設立することとなる。

サービス詳細

利用方法

ElvesはFacebookとサービス提携を行っており、Elvesアプリに加え、Facebookのメッセンジャー を介してもそのサービスを利用することができる。 Elfというバーチャルのチャット相手に、会話形式で自身の要望や質問を投げかけてタスクを進行 させる。

予算管理

例えば出張が決まった時、Elvesはユーザーの要望に最適な航空券や宿泊施設を探し出し、手配を 請け負ってくれるが、Elfのサポートはそれだけでは終わらない。

目星をつけている航空券の料金 変動を観察し、買い時を知らせてくれたり、手配後も追跡を続けより安いものがあれば代替えや 差額の返金まで提案してくれる。Elvesにはユーザーの予算を最大限まで抑える工夫が凝らされて いるのだ。

24時間アシスト

突如プランに変更の必要が生じた際、Elvesは利用者に代わって航空券や宿泊施設、交通機関など すべての変更を請け負ってくれる。ユーザーはいつでもどこでも迅速で柔軟な対応を受けることが できる。

利用料金

Elvesはユーザーに対して手厚いサポートを提供しているが、利用料は請求しない。つまり、フリーのサービスである。そして、フリーのアプリでは一般的とされる広告表示も一切行われな い。まさしく、ユーザーにとってストレスさえもフリーのアプリである。

サービスの優位性

優位性その1:独自のAI技術

Elvesはユーザーの心をつかむ多くの魅力を備えている。 まず、Elvesは所定のアルゴリズムは採用せず、AIを用いた「学習データの蓄積による推薦機能の 向上」に注力している。

Elfはユーザーと多くの会話をすることでより学び、より質の高い推薦を 行うことができるようになるのだ。 そしてElsahyが「リアルインテリジェンス(真の知能)」と呼ぶElvesのボット(※1)は人間のみ が持つ共感や理解、機械の強みである高い効率性や拡張性を併せ持っている。

さらに、いつでも どこでも利用できるという利便性も魅力の1つだ。

(※注記1)ボット(Bot):自律プログラムの総称であり、情報収集やチャットシステムの応対を 自動で行うプログラム。

優位性その2:学習効率の向上

一般的なカスタマーセンターは、客1人に対し応対者1人という「一対一」の仕組みで機能してい るが、Elvesにおいては1つのElfが同時に多くのユーザーに応える「一対多数」をAIが実現している。

しかもAIは先述の通り学習を続け生産性を高めていくので、分母すなわちElfは1のまま、分子であるユーザー数の拡大を担うことができる。 これはElvesの成長スピードを急速化している大きな要因と言える。

優位性その3:強力なパートナーシップ

ElvesはFacebookから厚い信頼を受けている。Facebookが開催する開発者向け会議「F8」への招致やFacebookが提供するメッセンジャーとの連結、そして2019年にはメッセンジャー内の発見タ ブにElvesのアイコンが表示がされるようになるなど、FacebookによるElvesの承認は、Elvesを世 界的認知を獲得する企業へと大きく後押ししている。

今後の展開

ElvesのCMO、Mohammed Sabryは今後の目標を以下のように述べている。

“私たちの目標は、学習装置にできる限り多くのトラフィックを集め、処理機能をさらに高める
こと。そして優秀なエンジニアを雇用しElvesを前進させることだ。Elvesユーザーを数百万人の規
模に広めるための準備はすでに整っている”

“Our main goal is to drive as much traffic as we can
to our machine learner and recruit the best engineers to drive Elves forward. We are now ready to take Elves to the next million users.”

※引用元:
https://www.entrepreneur.com/article/308522

またElsahyによると、今後は現在の「一対多数」を「多数対多数」にすることを目標にしている という。これは、Elfに加え、人間版Elfと認証された人がその知識や経験を現地の言語を使い周囲 へシェアする、というビジョンである。 AIの可能性を開拓し快進撃を続けるElves。その活躍にはFacebookをはじめ多くの投資家や企業が 注目している。

※参考元:
https://af-tech.jp/elves/
https://www.entrepreneur.com/article/308522
https://www.elvesapp.com
https://hitechwiki.com/2019/05/elves-scores-global-recognition-with-facebook-messenger/

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