『JUMO』スマートフォンから貯蓄やローンなどの金融サービスを提供

『JUMO』いままで銀行を利用することが出来なかった人々に、スマートフォンから利用できる貯蓄やローンなどの金融サービスを提供するためのインフラを構築する企業である。

サービス概要

同社のメイン事業は、急成長中のアフリカ市場で活躍している起業家向けへの金融サービス販売用のインフラであり、メインの事業はB to Bである。

今まで銀行サービスを使うことが出来なかったユーザーは、スマートフォンで貯蓄や借り入れ、保険の購入ができるだけでなく、ユーザー自身のビジネスの融資に活用することができる。

サービスの軸は以下の4つに大別される。

  • クレジット:起業家へ融資などの資金調達方法へのアクセス、返済方法などを提示する。
  • 貯蓄:短期/長期で有利子の貯蓄プランを提供する。
  • 保険:どんなに小さな金額でも収入、家族、資産、事業への保険を提供する。
  • ポイントシステム:パートナーの名称で利用できるポイントシステムを提供。

また、ライドシェアのドライバー(個人)向けの金融サービス「JUMO Drive」も展開している。

企業基本情報

起業家情報

代表:Andrew Watkins-Ball
出身:不明
学歴:Diocesan College
生年月日または年齢:不明

会社概要

企業価値:不明
サービス提供国:南アフリカ共和国、ガーナ、ケニア、パキスタン、タンザニアなど
従業員数:300超
ホームページ:https://www.jumo.world/
推定資金調達額合計:5,200万ドル(1,250万ドル追加出資保証あり)

事業沿革

  • 2015年
    ・ロンドンにて創業。ケニア、ザンビア、ウガンダの人々やスモールビジネスに対して、短期ローンを提供する。
  • 2016年
    ・ガーナのLetshego Bank(※1)が最初の資金パートナーとなり、決済、資本提供を可能にした。
    ・チームは112人から197人に急拡大、特にエンジニアリング部門のテクノロジーの専門家が増加。
  • 2017年
    ・Mastercard Foundation Clients(※2)を受賞。
    ・GoogleのLaunchpad Accelerator program(※3)に他のアフリカのスタートアップ5社とともに選出。
    ・The AppsAfrica Changing Africa Award(※4) を獲得。
  • 2018年
    ・Proparco(※5)などの関与により、ゴールドマンサックスから5,200万ドルの出資を受け、更に1,250万ドルの追加出資をOdey Asset Management(※6)から保証される。
    ・Telenorマイクロファイナンス銀行(※7)とアジアで最初の製品を発表するためにパートナーシップ締結。CEOであり創業者でもあるAndrew Watkins-Ballは事業サポートのために、シンガポールへ拠点を移す。
    ・ライドシェアのドライバー向けアプリケーション「JUNO Drive」構築のため、Uberとパートナーシップ締結。
  • 2019年
    ・London stock exchange group(※8)によるアフリカに影響を与える360分の1企業に選出。
    ・従業員数は11カ国で300人を超える。
    ・サンフランシスコのLendit Finteck(※9)にてThe Customer Alignment Award(※10)を受賞。

※1 2002年にボツワナ株式市場に上場したボツワナ最大級企業Letshegoホールディングスのガーナ拠点
※2 貧しい人々向けの金融サービスを、最も顧客目線で提供する企業に15万ドルが贈られるマスターカードによる表彰
※3 Google が世界 40 カ国で展開するグローバルなスタートアップ企業推進プログラム
※4 アフリカ最大級のテクノロジーポータルサイトAppafricaがアフリカのモバイルに特化したテック企業を14のカテゴリーで表彰する賞のうちの一つ
※5 アフリカの国々の発展を金融面でサポートしてきたフランスの金融機関
※6 ロンドンを拠点とするヘッジファンド
※7 スカンジナビア、アジアに1億7400万人の顧客を持つ金融機関、Telenorグループの一員
※8 ロンドンを拠点とする、株取引と金融情報を扱う企業
※9 ニューヨーク、ロンドン、マイアミで融資やオンライン銀行を扱うメディア&イベント企業
※10 Customer Alignment=「顧客の要望に寄り添う」の意

市場背景

JUMOが主戦場としているアフリカの経済はこれからの成長が見込まれている市場である。GDPは資源価格の下落を受け2014年以降下落したが、2017年以降は再び上昇傾向を見せている。

経済を上昇させる最大の要因の一つは人口増による経済効果、「人口ボーナス」であるが、アフリカの人口は増加の一途をたどっている。国連の人口統計によると2050年には地球上の人々の4人に1人がアフリカ人になる見込み。

貿易額も2017年以降回復、成長基調に入っており、日本を含めた外資企業の進出も伸びている。

一方で社会インフラの開発は進んでおらず、少し都市を離れれば電気や水、銀行もないような地域になるが、そういった環境下の人々にもスマートフォンが普及している。

現在の先進国が経てきた成長過程と全く違うステップで経済成長をしており、銀行口座を持たない人も多く、また持っていても実際に活用していない場合も多い。

インフラも整っていなく、銀行口座も無いがスマートフォンでモバイルマネーのやり取りをするといった背景の中、モバイルでの金融取引のインフラに特化した同社は評価を受けている。

サービス詳細

新しいファイナンス製品として紹介されているのは大きく4つに別れ、また「JUMO Drive」のような独立した個別サービスも提供されている。

基幹サービス

Credit – 信用

同社の融資システムは起業家に素早い基金やアセットファイナンス(資産売却による資金調達)へのアクセスを可能にする。ローン残高、ライフサイクルや返済方法は個人に最適化することができる。

Savings – 貯蓄

短期及び、長期の低金利貯蓄を構築。すべての人に、安全に貯蓄し、資産を伸ばしていく場所を提供する。

Insurance – 保険

保険引受人や保険業者ととともに提供する、単一もしくはセットになった保険商品。少ない金額でも誰でも、収入、家族、資産やビジネスに対して保険をかけることができる。

Points – ポイントプログラム

パートナーが独自のブランドで運用できるポイントプログラム。人々がデジタルで自分の財務的なプロフィールを構築するために、モバイル決済を促進することが可能。

JUMO Drive

Uberなどのライドシェアドライバーが自分の車を買うためのローンの組み方、買える車の選定や車の販売業者へのアクセスを提供するモバイルアプリケーション。

元々の収入や信用スコアでは車を買えなかったドライバーは、それまで他人が所有する車を時間で借りて収入を車のオーナーとシェアしていたが、このアプリケーションを利用し、適切な信用スコアを得てローンを組むことで、ローンが完済すれば自分のものになる車で働くことができるようになる。

Uberとのパートナーシップの元で作られており、ユニークなデータ予測やそれぞれのドライバーの行動データなどを利用して信用スコアを作成している。

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