『meQuasa』不動産仲介業者とクライアントをマッチングするサービス

meQuasaはガーナの不動産マーケットプレイスのスタートアップ企業である。

サービス概要

meQasaはガーナを代表するオンライン不動産マーケットプレイスで、不動産仲介業者や家主・テナントと物件を探している人を繋ぐための「物件探しのトータルソリューション」を提供している。

物件は住宅・商業施設を問わず、アクラ首都圏を中心にアシャンティ、クマシ、セコンディ・タコラディなど、ガーナ主要都市をカバーしており、不動産仲介業者やディベロッパーなどの供給元に対して様々な顧客層に幅広い賃貸・購入可能物件を紹介している。

不動産仲介業者はmeQasaに登録することで自身の持つ物件をmeQasaのウェブサイト上で紹介することができる。仲介業者はmeQasaの認定バッジ制度*1によってその信頼性がユーザーにひと目で分かるように工夫されている。顧客は物件だけではなく、仲介業者のバッジの有無も参照しながら信頼できる仲介業者を見つけることができる。

現在はガーナ国内のみでサービスを提供しているが、将来はアフリカ全土にサービス提供範囲を広げることを目指している。

*1:4.サービス詳細【不動産仲介業者情報】を参照

企業基本情報

起業家情報

創業:2013年8月

代表(出身、学歴)
meQasaは3人のミレニアム世代のガーナ人により設立された。3人はMeltwater Foundation(MEST*2)の技術系起業家支援プログラムである「Meltwater Entrepreneurial School of Technology」で出会い、研修中に与えられたビジネスプラン作成の課題がそのままmeQasaの創業アイディアとなった。

  1. Kelvin Nyame:Co-Funder & CEO
    ガーナ出身、クワメ・エンクルマ科学技術大学卒 数理統計・確率・経済学・理論数学専
  2. Rashad Seini :Co-Funder & Head of Customer Marketing
    ガーナ出身、ガーナ大学卒 心理学・フランス語専攻
  3. Kofi Amuasi:Co-Funder
    ガーナ出身、学歴不明

*2:2008年にガーナで設立されたアフリカの全体の技術起業家育成プログラムで、シードファンド、およびアフリカの技術新興企業のためのインキュベーションを提供する。MESTは、アフリカの技術系起業家を対象に、ソフトウェア開発、ビジネス、コミュニケーションにおける重要なスキルトレーニング、資金調達、サポートを提供している。ガーナのアクラ、ナイジェリアのラゴス、南アフリカのケープタウン、ケニアのナイロビに拠点を持つ。

会社概要

資金調達前企業価値:520万米ドル(2019年9月時点)
サービス提供国:現在はガーナ共和国のみ、将来はアフリカ全土への展開も視野に入れる
従業員数:11-20名
ホームページ:https://meqasa.com/
推定資金調達額合計:不明

事業沿革

  • 2013年8月 MESTプログラム修了後、MESTよりシードキャピタルとして9万米ドルの投資を受け、ガーナの首都アクラでmeQasaを設立
  • 2015年11月 Frontier Digital Ventures*3から50万米ドルの資金調達
  • 2017年11月 アクラを拠点とするオンライン不動産ポータルを運営するJumia House Ghanaを買収(買収金額非公開)
  • 2019年9月 MESTより250万米ドルの資金調達されることを発表

※3:マレーシアのベンチャーキャピタル。新興国のオンラインマーケット事業に対して投資

市場背景

ガーナでの不動産市場は、以下3つのセグメントに分けられる。

  • 下層:手頃な賃貸物件を探している人たち。彼らは常に1ベッドルームや2ベッドルームの賃貸物件を探しているため非常に需要が多い。
  • 中間層:主に各省庁で働く公務員。賃貸よりも購入物件のニーズが多い。
  • 上流層:投資目的で不動産を探しているガーナ人やガーナに自分の家を持ちたいと思っている外国人。不動産を購入するために十分な現金を持っており、多くは海外在住で外貨を稼いでいる。また、世界銀行など駐在員が滞在するための施設の購入を検討している国際機関もこのセグメントに含まれる。

このように多くの需要を抱えているにも関わらず、ガーナには不動産業界を規制する法律が整備されておらず、不動産を取り扱うための国家資格が必須ではないことから、単に不動産業界に興味があるという理由だけで事業開始届を提出せずに個人で運営する仲介業者が多く存在している。

物件を探す顧客のニーズに対応しきれず、ユーザーにとっては高い手数料を取る割には自分の求める物件を見つけることが難しいという状況が発生している。

また、当時のガーナにはオンラインの物件検索サービスが存在しておらず、顧客は何件もの仲介業者に足を運びながら物件を探す必要があり、時間的にも労力的にも非常に手間がかかっていた。

このような課題を解決するためにmeQasaはガーナで初めて不動産物件の情報をオンラインで提供するサービスを立ち上げた。

サービス詳細

ユーザーは無料でmeQasaに掲載されている賃貸物件や販売物件などを自由に検索できる。フィルタ機能により自分の希望物件を絞り込んで検索することができたり、気に入った物件は「お気に入り」に保存し、後で複数のお気に入り物件を比較検討したりすることもできる。

また、無料のカスタマーサポートの利用も可能で、問合せ後24時間以内にオペレーターが物件探しの手伝いをしてくれる。

他にも物件探しをアドバイスするブログやメールマガジン、Facebook、Twitter、Instagram、LinkedInなど様々なソーシャルメディアから情報発信しており、ユーザーは楽しみながら物件を探すことができる。

2018年にガーナ不動産仲介業者協会(GAR)と提携してガーナ初で唯一のマルチプル・リスティング・サービス(MLS)*4を立ち上げ、当協会の会員である仲介業者のための取引に関する情報をワンストップで提供、他の仲介業者との物件共有を容易にした。

これにより、不動産関係者は不動産仲介業の動向の容易な把握が可能となり、ユーザーは複数の仲介業者と取引の必要性がなくなり、物件探しのための時間と費用を節約することが可能となった。

*4:物件情報などの不動産データベースを指す。地域ごとに民間のMLS運営会社が運営しており、物件の成約価格や広さ、売買履歴や修繕履歴、固定資産税や課税評価額、ローン借入額、登記情報など、会員であれば誰でも閲覧することができる。

meQasaウェブサイト

2018年6月には従来のウェブサービスに加え、ユーザーが外出先でも気軽に利用することができるよう、Google Play StoreとApple Storeからモバイルアプリでの提供を開始した。

meQasaモバイルアプリ

認定バッジ

meQasaのウェブサイトで自社の物件を検索表示させたい場合は、meQasaに登録申請が必要である。仲介業者は、申請時に運転免許証やパスポートなどの身分証明書の提出することで登録可能である。

さらに国に認められたで仲介業者として活動していることを確認するための書類である「事業開始証明書」と「事業所設立証明書」の提示をするとmeQasaより「検証済み」と認定され、以下のような認定バッジが与えられる。

認定バッジはユーザーが物件を検索した際に、検索結果の物件と共に認定仲介業者の物件であることが表示される。

認定バッジを取得している仲介業者はmeQasaより「不動産の専門家」という認定を与えらていることを示しており、これが仲介業者の信頼性を示すものとなる。仲介業者は、meQasaに登録することで、meQasaに登録する51万人以上のユーザーに対して物件を紹介するができる。

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