『Glovo』ラストワンマイル。食品や薬、家電製品などをオーダーできる

『Glovo』は、スペインで生まれたオンデマンド宅配サービスを提供するスタートアップである。ユーザーはアプリを利用し、食品や薬、家電製品などあらゆるものを注文できる。

独自のプラットフォームに配送担当者を抱え、物流の「ラストワンマイル」問題を解決するべく事業を展開。

サービス概要

2015年にオスカー・ピエールにより創業された、スペイン・バルセロナ発のスタートアップ。店舗と消費者の「ラストワンマイル」を繋げる、オンデマンドの配送サービスを提供。

ユーザーは専用アプリで希望の商品を検索し注文できる。アプリに登録されていない商品も注文可能なので、通常は配送サービスを提供していない店舗の商品を宅配で受け取れることが特徴。

24時間注文が可能で、最大1時間、平均して20分以内に配達するとしている。商品のピックアップと配送は、『Glovo』社のプラットフォームに登録した個人事業主が担当する。

2019年5月時点で、スペイン国内の他、パリやリスボンなどヨーロッパ各国の主要都市を中心に、アフリカ、アメリカ大陸を含む21カ国124都市で事業を展開。ユーザー数は約550万人。

2019年にヨーロッパのベンチャーキャピタル、『Lakestar』がリードインベスターとなり、シリーズDの資金調達を完了。調達総額は3億4600万ドル(約360億円)。

企業基本情報

起業家情報

代表:Oscar Pierre(オスカー・ピエール)
出身:スペイン
学歴:ジョージア工科大学
生年月日または年齢:27歳(2019年)

※参照元:
https://www.eu-startups.com/2018/12/interview-with-oscar-pierre/
https://www.forbes.com/profile/oscar-pierre/#7d95ebd7797c
https://www.crunchbase.com/person/oscar-pierre

会社概要

企業価値:不明
サービス提供国:スペイン、ポルトガル、フランス、ケニア、ペルーなど21カ国(2019年5月)
従業員数:推定1,000人(2019年)
ホームページ:https://glovoapp.com/en/
推定資金調達額合計:3億4600万ドル(2019年)

事業沿革

  • 2015年3月、アプリローンチ。スペイン・バルセロナでサービス提供開始。マドリード、バレンシアにもエリアを拡大し、毎月50%の割合でユーザーが増加
  • 2015年11月 200万ユーロの資金調達を実施
  • 2016年8月 500万ユーロのシリーズA資金調達を実施
  • 2017年9月 Bonsai Venture Capital SCR(※注記1)など8社からシリーズB資金調達を実施。調達額は3000万ユーロ。ユーザー数25万人、パートナーは3000
  • 2018年6月 AmRest(※注記2)など7社からシリーズCの資金調達を実施。調達額は1億1,500万ユーロ。バルセロナでの販路拡大を狙う楽天も参加
  • 2019年5月 Lakestar(※注記3)をリードインベスターとして、シリーズDの資金調達を実施。調達額は1億5,000万ユーロ

(※注記1)スペインのベンチャーキャピタル
(※注記2)ヨーロッパを中心にファストフードチェーン店を運営する企業
(※注記3)airbnbやSpotifyなどハイテク企業に投資するベンチャーキャピタル

※参照元:
https://latamlist.com/2019/05/07/glovo-raises-169m-in-a-series-d-round/
https://www.news1.news/2019/09/glovo-will-deliver-supermarket-orders-in-15-minutes.html
https://www.crunchbase.com/organization/glovo-app

市場背景

オンラインショッピング市場の拡大により、各営業所から消費者の手元までの「ラストワンマイル」の課題も大きくなっている。

輸送コストのうち、ラストワンマイルに費やされるのは最大25%におよぶと言われている。消費者の購買行動が変化し、少数で高頻度な配送ニーズが上昇していることで、重要度はさらに増すと考えられている。

輸送コストの増加は企業の利益を圧迫し、商品価格に転嫁されることで消費者にもデメリットが大きい。

今後オンラインショッピングが普及する中で、消費者までの「ラストワンマイル」は避けて通れない課題となる。ビジネスチャンスと捉え、『Uber Eats』、『Postmates』など多数のスタートアップが事業を展開している。

サービス詳細

スペイン・バルセロナ出身のCEOオスカー・ピエールは、アメリカのジョージア工科大学に留学し、卒業後、エアバスに入社。航空工学のエンジニアとして働いていたが、起業を志し退職。バルセロナで『Glovo』を設立した。

サービスはスマートフォンアプリを介して提供。UXを重視したアプリ設計により、ユーザーはストレスなく商品検索から注文、配送依頼までおこなうことができる。

『Glovo』と契約をおこなっていない店舗の商品も注文できることが特徴。あらゆるものを注文でき、配達人が店頭で購入し消費者へ届ける。オーダーの70%は食品で、食料品雑貨や薬、家電製品も対象。都市の生活に必要なあらゆるものを提供するサービスを目指している。

『Glovo』のプラットフォームに登録し、実際に配送をおこなう配達人は35,000人を超え、2018年に新たに18カ国でサービスの提供を開始。2019年5月時点でヨーロッパ、アフリカ、南アメリカの3地域で事業を展開する。アメリカ合衆国には未上陸。

シリーズDの資金調達によりさらなる事業拡大を目指すが、他のオンデマンドデリバリーサービスと同様、配達員の労働条件や労働環境、事故発生時の対応など課題もある。ケニア・ナイロビでは、警察や行政と協力し交通安全の啓蒙など活動をおこなっている。

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