『Nairobi Garage』は、ケニアの首都・ナイロビでシェアオフィス事業を展開する企業。マネージメントメンバーは全員女性。2019年時点でナイロビ市内で3箇所のスペースを運営。
メンバーは24時間365日オフィス内で働くことができる。2019年初頭の総床面積は約5500㎡。今後さらに4箇所の開設を予定。
※参照元:
https://www.cio.co.ke/nairobi-garage-opens-an-office-in-karen/
サービス概要
ナイロビで3箇所のシェアオフィスを運営。スタートアップを対象にインキュベーション事業を運営する、『88mph』によって2014年にオープン。資金力や信用が乏しいスタートアップに働く場所を提供する目的で設立。
個人やチーム向けに、コワーキングスペース、シェアオフィス、ミーティングルームを用意。イベントスペースを用意する拠点もある。メンバーは自由に拠点間を移動し利用することが可能。
『Nairobi Garage』は、ナイロビのスタートアップコミュニティの中心となるため、メンバーや関係者のネットワーキングを積極的に推進。ワークショップや講演会等のイベントを開催。アフリカでも最大級のスタートアップハブとなっている。
入居者に対し、事業サポートもおこなう。PRやマーケティングサポート、投資家の紹介のほか、法務や財務のプロフェッショナルによるサービスを提供。
事業拡大後、移転先オフィスの紹介や、卒業後のサポートもおこなう。スタートアップ企業の他、フリーランサーやジャーナリストなども入居。
企業基本情報
起業家情報
代表:不明
出身:不明
学歴:不明
生年月日または年齢:不明
会社概要
企業価値:不明
サービス提供国:ケニア
従業員数:25人(2019年1月)
ホームページ:https://nairobigarage.com/
推定資金調達額合計:不明
※参照元:
https://www.cio.co.ke/nairobi-garage-opens-an-office-in-karen/
事業沿革
- 2012年 88mphにより、ナイロビ市内にNairobi Garargeがオープン
- 2016年 Westlandsに2拠点目のシェアオフィスをオープン
- 2019年2月 Karenに3拠点目のシェアオフィスをオープン
市場背景
2010年ごろから情報技術産業が急速に発達しているケニア。2018年にはネット普及率が70パーセントに達し、携帯電話保有率が100パーセントを突破。
また、ケニアの大手通信会社、サファリコムが提供する携帯電話を使った送金システム「M-PESA」は国民の約7割が利用し、ケニアGDPの約50%にのぼる。
このような環境から、ICTを活用した産業が盛んで、起業を目指す若者も増加。
『Nairobi Garage』の母体である『88mph』は、スタートアップ向けのアクセラレーションプログラムを提供していた。
プログラム対象スタートアップから、働く場所に困っているとの声が上がり、ナイロビ市内にシェアオフィスを設立。
イベントなどを通したネットワーキングや、ビジネスマッチングを通じてケニアのスタートアップエコシステムを牽引。コミュニケーションハブとしての役割を担っている。
2010年にオープンしたNailab以来、ケニアには2019年時点でテックハブが48拠点あり、差別化の段階にある。
※参照元:
https://www.jetro.go.jp/biznews/2019/10/0632c0e2c46e4841.html
https://sp.fnn.jp/posts/00441650HDK
サービス詳細
3箇所の拠点はすべてナイロビ市内にあり、事業やメンバーの住まいに応じ、最適な選択することが可能。多拠点の利用も利用できるため、ナイロビ市内全域でのビジネスに対応する。
メンバー数やワークスタイルに合わせて複数のプランを用意。出張などで利用できる1day passもある。
働く環境として居心地のよい空間づくりを重視。こだわりある内装や家具の選定、現代アートを飾るなど、デザイン性の高さが特徴。カフェやバルコニーなど休憩スペースも備える。
オフィススペースの提供だけでなく、スタートアップの事業成長のためのサポートを実施。ビジネスサポートのほか、入居時のヒアリングに基づき、親和性のあるイベントに招待したり、ネットワーキングイベントにより交流の促進もおこなう。
起業家や投資家による講演や、他のインキュベーターとの協業も盛んである。
『Nairobi Garage』の卒業生として、農産物の流通を手掛ける『Twiga food』や、マイクロローンを提供する『Branch International』などがある。
スタートアップ以外にも、ケニア国内の大企業が入居することで多様性を持ったコミュニティが育まれている。
香港のベンチャーキャピタルであるNestが入居し、アフリカ進出への拠点にするなど、海外企業の拠点としても活用されている。
『Nairobi Garage』と比較されるナイロビのインキュベーション施設、iHubは、他のスペースに先駆けて2010年にオープン。最先端のネット環境を整えており、若者を中心に入居している。
1day passはiHubがナイロビガレージの半額、価格帯も2、3割安い設定である。また、iHubはテック系の若者起業家が多く、ナイロビガレージはスタートアップだけでなく大企業系の入居者も多い。
2019年10月に、ナイジェリアのインキュベーションセンター、Co-Creation Hub(CcHub)に買収された。
ナイジェリアは、アフリカで最もテックハブ拠点が多い。CcHubはナイジェリアの最有力インキュベーターで、大きな影響が予想される。