『WeFarm』SMMのテキストメッセージでノウハウ共有!巨大なコミュニティを実現!

WeFarmは、農業を営む人々のためのSMSを利用したノウハウ共有システムである。

サービス概要

WeFarmは、全世界の食料供給の70%を担っている10億人以上の農業従事者、特に小規模農業を営んでいる人々が、お互いに情報を共有し合うプラットフォームを初めて実現した。現在はケニア、ウガンダ、タンザニアの三国を中心に、100万軒以上の農家をつないでおり、一日に4万件の質問が解決されている。野菜や果物だけでなく、鶏や卵についても扱っている。

企業基本情報

創業者情報

創設者:Kenny Ewan
企業価値:$660M
本拠地:ロンドン
支社:ケニア、タンザニア、ウガンダ
従業員数:~15人
ホームページ:https://WeFarm.co/

事業沿革

2016年1月、Social Tech Trustから資金調達
2016年3月、Chivas Ventureから資金調達
2016年5月、Startup Sesameから資金調達
2016年11月、Wayra、LocalGlobe、ADVから160万米ドルのプレシード投資(※1)を受ける。
2018年3月、True Ventures他6母体から500万米ドルのシード投資を受ける。
2019年1月、Upscaleから資金調達。

(※1)プレシード投資とは
設立準備段階から資金調達を開始した団体に向けた投資。

設立背景

創設者のKenny Ewanは、スコットランド出身、ダンディー大学で建築学を学んでいた。のちにNGOの活動で7年間ペルーに滞在、現地の小農家を営む人々や団体と交流を深めた。

2010年から2014年にかけては立ち上げに向けたチームを率い、2014年にGoogle Impact Challenge Award(※1)を受賞した。それを皮切りに本格的な資金調達に乗り出し、2015年にCPF(Cafedirect Producers’ Foundation)(※2)の傘下企業としてWeFarmが創設された。

世界には、経済的、情報的に不利な状況に置かれることで、十分な生産性を得られていない農家が多数存在する。CPFによる経済支援だけでなく、情報でも支援を行うための枠組みがWeFarmだ。

(※1)Google Impact Challenge Awardとは
非営利プロジェクトを中心に、Googleが支援するプロジェクト。

(※2)CPFとは
アフリカ、ラテンアメリカ、アジアなど23万軒以上にのぼるコーヒーや茶を育てる小農家を経済的に支援する団体である。寄付金をもとに築いた財源から農家に貸し付けを行う。返済時に少額の利子をつけて回収することでビジネスサイクルとしている。

SMSを利用することで、インターネットのない農家にも情報を伝達

WeFarmのサービスはSMS(※)を利用しているため、オフライン環境でその真価を発揮する。ある農家が農作物の病気に困ったとき、WeFarmサービス宛にSMSを送信すると、同じ作物を育てている農家や、関連するノウハウを持った農家に質問としてSMSが届く。

WeFarmより

これに回答があると、リアルタイムで発信元の農家に情報が共有されるという仕組みだ。この流れにかかる時間はわずか6分。病気について調べたり、対処法を模索するために畑を離れる時間を短くすることで、作物の世話により手をかけられるのだ。

アフリカ、ラテンアメリカ、アジアのインターネット普及率が低い地域で農業を営む人々を情報で支援するための仕組みを提供している。公式ページによれば、この仕組みによって利用者の70%は業績が向上したという。

農業とAIの融合

WeFarmの情報伝達システムにはAIが利用されている。機械学習によって質問との関連性が最も高い農家の選定が行われ、最適な情報が伝達される。

AIによる翻訳のおかげで、言語にとらわれないサービスを可能としている。サポートされた言語であれば、言語を超えた情報の共有が可能であるのも、WeFarmの特徴だ。

WeFarmが開発したNatural Language Processing(NLP)ライブラリにかかれば、あらゆる誤字脱字、方言に関わらず、正しいニュアンスを伝達することが可能だ。このライブラリは、世界で初めてアフリカの希少言語にも対応したものだ。

将来は種や肥料も提供

WeFarmが提供するのは情報だけではない。WeFarm Marketplaceでは、種や肥料の販売も行っている。アフリカの小規模農家の生産高は、アメリカの一般的な小農家に比べると5分の1に過ぎない。この原因に、低品質な種や肥料の問題がある。

低品質にもかかわらず高額で取引される種や肥料。時に偽物の種や肥料を売りつけられることもある中、WeFarmは保証された販路から、信頼のおける種や肥料をリーズナブルに提供しようとしている。

現在は協賛者を募集している段階のようだが、これが実現すればさらなる生産性の向上につながることは間違いない。

成長し続けるWeFarm

現在WeFarmはケニアで2万人超、タンザニアで1万5千人超、ウガンダで約7千人の利用者を抱え、2018年3月にはSkypeやWordpressを含む複数母体から500万米ドルの資金調達を行うなど、事業拡大は著しい。

特に今後WeFarm Marketplaceが実現されれば、より効率的な循環が生まれるであろうことだろう。アフリカでは、農家は種の不良によって毎年数百万ドルの損失を被っているといわれる。防虫処理が不十分であること、あるいはまったく施されていない場合があることが原因で、これを解決できる仕組みが望まれているのだ。

※参照元
https://trueventures.com/blog/WeFarm-network

今後は東アフリカのみならず、サハラ砂漠近淵の諸国にもサービスを拡大する予定であることを創設者であるKenny Ewanがインタビューで語っている。

※参照元
https://www.nanalyze.com/2019/02/agtech-startups-africa/

農業系メディアにもその名がみられるようになりはじめており、評価は上々、今後利用できる国が増えるにつれ、その名は世界に響いてゆくだろう。

※参照元
https://WeFarm.co/
https://www.crunchbase.com/organization/we-farm
https://diginomica.com/how-WeFarm-gives-small-farmers-a-chance-to-grow-no-smart-phones-required
http://producersdirect.org/co-finance/

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