『Daystar Power』アフリカの太陽光発電ソリューションプロバイダー

Daystar Powerはモーリシャス共和国を本拠地とするスタートアップ企業である。同社は太陽エネルギーの生成を専門とするアフリカ全体へのサービス提供を行っている企業である。

サービス概要

Daystar Powerはクリーンな電力を供給するサービスを提供しているモーリシャス共和国発のスタートアップベンチャーであり、現在は、主にガーナとナイジェリアで営業をしている。

最近では、ナイジェリアの太陽光発電ソリューションのプロバイダーとして発展を続けている。

また、商用顧客に太陽光発電サービスを提供するとともに、電力コストを削減し、電力供給を安定させ、発電による環境汚染を食い止める役割も担っている。

企業基本情報

起業家情報

代表:Christian Wessels(Jasper Graf von Hardenberg氏と共に)
出身:ドイツ
学歴:ケルン大学経営管理学修士
生年月日または年齢:不明

アフリカに焦点を当てた15年以上のコンサルティングおよび業界キャリアがある。Sunray Venturesの創設者兼最高経営責任者であり、Daystar Power以外にも、循環経済(GC Recycling)、消費財(Bisedge)の企業を経営している。

会社概要

企業価値:不明
サービス提供国:アフリカ全域(主に西アフリカ)
本拠地;Ebene, Mauritius
従業員数:不明(11~50名)
ホームページ:https://www.daystar-power.com/
推定資金調達額合計:$26,56M以上

事業沿革

  • 2017年:Christian Wessels氏、Jasper Graf von Hardenberg氏によりラゴスで創業された。
  • 2017年2月:Sunray Venturesからの資金調達を成功させた。実際の金額に関しては不明。
  • 2017年12月:KFW DEGからの資金調達を成功させた。実際の金額に関しては不明。
  • 2019年3月:ニューヨークに拠点を置くベンチャーキャピタルであるPersistent Energy Capital LLCとナイジェリアのVerod Capital Managementから、1,000万ドルの資金調達を成功させた。
    同時に、銀行から追加で1600万ドルの債務融資を受けた。
  • 2019年5月:クラウドファンディングにより、56万ドルの資金調達に成功した。

これまでの資金調達の詳細な金額は不明だが、少なくとも$26.56Mの資金調達を成功させている。

※参照元:
https://digestafrica.com/companies/daystar-power-africa

設立までの背景

創業者の背景

Christian Wessels氏は、サンレイベンチャーズナイジェリアの創設者でもある。彼は過去10年間、ナイジェリアを中心に、ヨーロッパとアフリカを跨ぎ、銀行家や、経営に関するアドバイザーとして幅広い経験を積んできた。

そして、会計、環境及び社会的利益を組み合わせて、ナイジェリアにSunray Venturesを設立した。Sunray Venturesは、新興ナイジェリアのクリーンテクノロジー産業で、現地の製造業で雇用を創出している。

元々彼のアフリカでのキャリアは、バークレイズ・アフリカのディレクターとして始まった。クリスチャンはベイン・アンド・カンパニーの顧問であり、パートナーを務めていた時期もある。

2012年、クリスチャンは世界経済フォーラムの若いグローバルリーダーに任命された。彼はYoung President Organizationのメンバーであり、ナイジェリアのEuropean Business Organisationのディレクターとしても活躍している。

市場背景

現在のアフリカ市場について、Christian Wessels氏は次のように述べている。

“これまでのアフリカの経済発展に影響を与える主な問題の1つは、包括的で安定したエネルギー供給の不足である。コールドチェーンの中断やエネルギーを備えた学校や病院の供給不足、エネルギー供給の不確実性は、企業や外国投資家にとって乗り越えられないハードルとなっている。この供給ギャップは、ローカルなネットワークに太陽エネルギーを供給することで体系的に解消できる。”

“One of the main difficulties affecting Africa’s economic development so far is the lack of a comprehensive and stable energy supply. The interruption of cold chains, the undersupply of schools and hospitals with energy and the general unreliability of the energy supply represent an insurmountable hurdle for companies and foreign investors. This supply gap can be systematically closed by feeding solar energy into local networks. “

※引用元:https://www.offgridenergyindependence.com/articles/15037/daystar-power-generates-solar-energy-for-german-bundeswehr-in-nigeria

つまり、アフリカ諸国が経済発展のために必要なものは安定的なエネルギー供給であるが、現実的にはアフリカ諸国がそれぞれでエネルギー供給源を確保することは難しいく、資本も技術も乏しい。

だからこそ大きな課題をアフリカ諸国は抱えているが、例えばナイジェリアにおいては連邦軍キャンプとのパートナーシップを結ぶことで、DaystarPowerはその安くて安定的な電力供給という課題を解決しつつあるということである。

現在の市場の問題点

国連の人口推移予測によると、2014年のサブサハラ地域の人口は約9億人だったが、2036年ころにはインド、中国を超え15億人以上に増加すると考えられている。

また世界銀行グループの報告によれば、2012年時点でアフリカの全54ヶ国のうち25ヶ国がエネルギー危機に瀕しており、2030年にはサブサハラ地域に住む人々のうち7億人が電力にアクセスできない状況に陥ると予想している。

人口の増加に伴い、産業が一部地域に集中しそれが都市となることが考えられる。よって、今後はアフリカのいたるところで都市化が進むことも考えられる。

しかし、インフラが整わないというジレンマが生じており、それに対して世界各国の企業がアフリカの電力をはじめとするインフラ構築に名乗りを上げている状況である。

これらの報告によると、アフリカの電力事情は非常に厳しく、需要自体は非常に高いということが分かる。しかし、それに対する適切な方策をとることが現状難しい状況が続いていた。

そこに目を付け、安く且つクリーンな発電方法で電力を供給するということを実現しようとしているのがDaystar Powerということが分かる。

さらに、現在特にサハラ砂漠以南のサブサハラアフリカの人口は急増しており、その需要も高まることが十分に考えられる。

それに乗じて日本や中国の企業が参入を検討しているフェーズへと移行しつつある。その点、Daystar Powerは早い段階で参集し、そこで得たアフリカの企業としての経験や信頼は大きく、相応の先行者利益があると考えられる。

※参照元:
https://www.fepc.or.jp/smp/library/kaigai/kaigai_topics/1220470_4815.html
https://eneken.ieej.or.jp/data/3008.pdf
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO46414670R20C19A6FF8000/

サービス詳細

基本的にはBtoB事業を主体としており、太陽光発電ソリューションのプロバイダーとしての役割が強い。太陽光により電力を発電し、それを商用顧客に対し届けることが大きなビジネスモデルである。

また、彼らは太陽光発電に関する包括的なメンテナンスサービスを行っており、一気通貫で質の高いサービスを届けることができる点が強みである。

また、彼らの提供する電力は、アフリカのこれまでの電力料金よりも約30%抑えることができている。

競合について

近頃、日本の総合商社が欧州ベンチャー企業を買収するなどし、アフリカの電力市場に参入してきている。また、ビル・ゲイツもアフリカの電力事業参入に取り組む意向を主張しており、特に環境に配慮した原子力発電を提案している。

また、最も巨額の資本を早い段階で投資しているのは中国である。これは水力発電の事例であるが、中国能建傘下の企業を筆頭として、水力発電事業を推進している葛洲壩・中国水電・中地海外という中国企業3社のジョイントベンチャーがナイジェリアの連邦電力・公共事業・住宅省と、マンビラ水力発電プロジェクトに関して約58億ドルの契約を結んでいる。

このように、アフリカ市場は現在世界から注目される市場となっており、特に初期投資に巨額な資金が必要となる電力事業に関しては海外の大企業が次々と名乗りを上げている状況である。

しかしながら、政府と連携した太陽光発電の推進はDaystar Powerの大きな強みであり、先行者として十分戦えるだけの経験と実力があると言える。それはこれまでの短期での巨額な資金調達を可能にしてきた歴史が裏付けている。

※参照元:
https://www.sankeibiz.jp/business/news/190820/bsc1908200500007-n1.htm
https://forbesjapan.com/articles/detail/26004
http://japanese.china.org.cn/business/txt/2017-11/23/content_50067812.htm

サービスの優位性

一言で言えば、彼らの強みは欧州出身のコンサルタントやアフリカ出身の法律家や会計士等、様々なビジネスに精通している専門家が非常に多い点である。

彼らの戦略を適切に実行することでこれまで多額の資金調達とビジネス展開を可能にしてきたと言える。

2019年3月にニューヨークのVCであるPersistent Energy Capital LLCとナイジェリアのVerod Capital Managementから多額の資金調達を成功させた背景には、ナイジェリアのエネルギーニーズの30%を調達する連邦政府の計画を支援する動きがあったためである。

すなわち、ナイジェリア連邦政府としても太陽エネルギーによる電力開発の恩恵を受けたいという狙いがあることはもちろんの事、再生可能エネルギーという昨今話題のSDGsに関連する持続可能な社会を目指すという側面への期待感の現れがあると捉えられる。

ナイジェリアは今後大きな市場になっていくことは間違いない。なぜなら、アフリカで最大の人口である1億9千万人の約3分の1が、追加融資1600万ドルを受けたナイジェリア銀行の顧客であるからである。

太陽光発電ソリューションを使用することで年間最大200億N(ナイジェリア・ナイラ)の電気料金を節約できるため、この投資は非常に合理的な判断であることが分かる。

また、近頃のガーナへの進出の背景には自信がうかがえる。この事業拡大は、ナイジェリアでの並外れた業績に続き、Daystar PowerはVerod Capital ManagementおよびPersistent Energyから1,000万ドルのエクイティファイナンスを調達したことにより、可能になっている。

つまり、事業に対する自信とともに事業実績に裏付けされた資金調達の両方が揃う企業であるということが理解できる。

※参照元:
http://www.africanreview.com/energy-a-power/renewables/daystar-power-to-expand-solar-power-operations-in-west-africa
https://businessday.ng/energy/power/article/solar-firm-daystar-power-raises-n3-6bn-to-expand-services/

今後の展開

先述している通り、Daystar Powerは、Verod Capital ManagementおよびPersistent Energy Capital LLCからの資金調達を完了し、さらに西アフリカ全域での拡大を加速するために追加の1,600万ドルの債務融資を準備完了した。

この契約により、Daystar Powerは、地域全体の商業および産業顧客向けに、太陽光発電ソリューションの提供をできる体制を整えた。彼らは太陽光発電事業の拡大を目指しており、この1600万ドルの追加融資は、その資金となる。

今後太陽光発電事業による収益拡大と、二酸化炭素排出量を抑えたクリーンなエネルギーの提供を進めていくとみられ、アフリカ全土のクリーンで安定的なエネルギー供給者としての立場を担う存在になるべく進んでいくとみられる。

※参照元:
http://sunray.ventures/daystar-power-receives-10-million-us-dollars-for-expansion-of-solar-power-operations-in-west-africa/

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