『Casky』ヘルメットに装着したIoTデバイスでバイクの運転手をトラッキング、運転手の安全を守る

Casky(カスキー)は、モロッコを拠点とするスタートアップ企業である。ヘルメットに装着したIoTデバイスで位置情報や独自のトラッキングシステムから運転手の安全を確保し、さらには運転手が保険や金融の報酬を受けられるサービスを提供する。

サービス概要

Caskyは運転手がヘルメットに取り付けられるデバイスを開発。そこから得られるGPSデータと独自のトラッキングシステムにより、事故の際のケアやドライバーに異常がないかを確認している。

Casky – Allianz Case Study – “E-Mobility” from Joshua Anthony on Vimeo.

また、運転手が安全運転をすることで保険や金融などの報酬を受けられるシステムを構築している(詳しい報酬内容は不明)。

モロッコの市民でも払える1台15ドルで販売。このデバイスは特別な装置がなくても、どんなヘルメットにも装着可能であり、様々な機能がついている。

例えば、曲がりたい方向に首を傾けるとデバイスが同じ方向に点滅したり、運転手がブレーキをかけると点滅し後方に知らせてくれたりする。

また、運転手の位置をGPSで把握し、運転手が事故に巻き込まれた際は病院や登録した家族に自動的に連絡がいくシステム、道路の障害物や最寄りのガソリンスタンドなどをアプリに通知するなどの様々な機能を搭載。

また、この機能だけでなく運転手が安全運転を行っていると、保険のプレミアムサービスや修理サービスなどの報酬を受けられるといった特典までついている。

企業基本情報

起業家情報

代表:CEO兼共同創始者 アビッド キラニ(Abid Khirani)
出身:フランス リヨン
略歴:BNP銀行、SFRテレコム、ロレアルなどの国際企業のITサービス、クロスプラットフォーム(モバイルおよびウェブ)戦略などのオンラインサービスに19年間従事。

会社概要

企業価値:不明
サービス提供国:モロッコ
ホームページ:http://casky.io/uk
企業理念:your life is our passion

事業沿革

2017年 11月 Emerging Business Factory (※1)、Hackathon Marrakechにて
Best Road Safety Solution 受賞。ビジネス開始。
2018年     SILICON EUROPE INNOVATION AWARDS 2018受賞
ユーザー1000人利用達成。

(※1)Emerging Business Factoryとは
モロッコ/マラケシュ初のプライベートインキュベーター。投資だけではなく、スタートアップがエコシステムとして定着するためにエール・フランス、アリアンズなどの企業とのコラボレーションや、マラケシュ政府とのコラボレーションなどを画策することをミッションとしている。

Casky設立までの市場背景

モロッコでの交通事故は大きな問題の一つである。特に首都マラケシュにおいてはモロッコ全体の120万台のバイクのうち25万台が首都マラケシュに集中しており、渋滞や事故が多発している。

交通事故の半分はバイク関連の事故であり、バイク運転手にとって1キロ運転している間に21回も事故の危険が潜んでいると言われている。しかし現状はまだ半数の運転手はヘルメットをつけていなく安全への意識がまだ低い。

Caskyを設置したヘルメットを着用する事で、運転手は安全だけでなく、万が一の事故の際の家族への連絡や、保険の割引などが受けられる。この事がドライバーにとってヘルメットを着用するメリットになっている。

Casky 設立当初

マラケシュ市長が2018年のスピーチにおいてバイク、スクーターによる交通問題・環境問題を取り上げたことがEmerging Business Factory (※1)がハッカソンを開催するきっかけとなった。

また、大きな影響を及ぼしているのが、創設者の一人モハメド・ボハマンのトラウマ的体験だ。彼は20歳のときに交通事故にあい、2m近い穴に投げ出されてしまった。その後助けが来るまで90分そのままの状態だった。この体験からGPSでの位置情報を取得も重要な点となった。

Caskyは、設立当初から交通事故を減らし、都市での渋滞を減らし普段の運転データをマネタイズすることがミッションとしている。

(※1)Emerging Business Factoryとは
モロッコ/マラケシュ初のプライベートインキュベーター。投資だけではなく、スタートアップがエコシステムとして定着するためにエール・フランス、アリアンズなどの企業とのコラボレーションや、マラケシュ政府とのコラボレーションなどを画策することをミッションとしている。

今後の展開

Caskyにとって最終的な目標は、約70%の防ぐことのできる交通事故を減らしていくことだ。そのためにはユーザーの数を増やしていくことが必要であり、Allianz(※2)グループなどが協賛している。

また、新車の事故改善サービスとして付随されることなどが発表されている。さらに今後は、ニューヨークやパリへの展開も検討中である。

マケラシュ以外の都市ともパートナーシップを組み、Caskyのデータを共有してゆく。そして事故の原因分析や道路の改善などに活用してゆく。

Caskyが作り出すシステムは、保険、車メーカーや都市が運転手、消費者とリアルタイムにつながる大きなパラダイム変化を起こすかもしれない。

(※2)Allianzとは
世界70カ国に保険・金融サービスを手掛ける企業

(参考記事)
https://www.businessghana.com/site/news/technology/158058/Impact-of-technology-driving-change-in-Morocco
https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/01/dc0d01678915e238/20180042.pdf
https://medium.com/@Innovate_Africa/ai-transformation-in-africa-are-you-paying-attention-1423b9ecb603
https://wired.africa/vivatech-rendezvous-african-start-ups-take-charge-of-mobility.html

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