『Waystocap』 アフリカ版アリババ!B2Bのオンライン商取引でアフリカの物流システムを変える

Waystocap(ウェイズトゥキャップ)はモロッコを拠点とするスタートアップ企業である。Waystocapはアフリカでの輸出入を各企業に可能としたB2Bオンラインマーケットプレイスを展開している。

サービス概要

WaystocapはB2Bのオンラインマーケットプレイス、つまりアフリカ版のアリババである。オンラインプラットフォームを通して、アフリカ内での安全な商取引を提供している。

食品を中心に洋服、化粧品、その他生活用品を購入することができる。BtoBをターゲットにしているので商品は、ユニット単位で購入ができる。

また売買のみでなく、取引先との値段交渉、契約、運送手配、保険、支払の保証、倉庫管理までをすべてをサポートしている。

企業基本情報

起業家情報

CEO: Niama El Bassunie
学歴:London School Economics
経歴:PwCロンドンにおいてエネルギー市場評価チームとしてキャリアを開始。アメリカ政府のアフガニスタンにおけるプロジェクトや、南アフリカにおける天然ガス会社のプロジェクトなどに従事。

会社概要

企業価値:不明
サービス提供国:アフリカ全土(主に北・西アフリカ)
会社所在地:モロッコ(本社)、ベナン・ブルキナファソ・スペイン(支社)
ホームページ:https://www.waystocap.com/
企業理念:“Not only facilitate trade in Africa, but also to foster trade”
「アフリカにおける商取引を仲介するだけでなく育成していく」
出資先:Y Combinator, Battery Ventures, Soma Capital, Palm Drive Capital, Amino Capital, Endure Capital, Story Ventures, Lynett Capital, Neon Capital, 4DX LLC.

事業沿革

2015年  アフリカ初B2BマーケットプレイスとしてWaystoCapをカサブランカにて設立。初期は飲料/食料カテゴリーのみ。
2017年  Y Combinator※参加。 推定250万~300万ドル資金調達
2018年    ベナンオフィス設立。
World Economic Forum Technology Pioneer Award受賞。
2018年12月  Ways2capLocal、Ways2capLogic開始。
2019年    トーゴ、ブキナサホオフィス設立。

Waystocap設立の背景

創業者の経験

設立者のNiamaは、前職にいる際友人のグリーンエネルギービジネスを手伝った。それは、食用油をモロッコからヨーロッパに輸入するものだった。

その後、モロッコからカナダへオリーブや塩の輸出ビジネスも始めた。しかし、この時は“アラブの春”の真っ最中だったこともあり、荷物が届かなかったり、異常に時間がかかったりし、アフリカにおいて取引の難しさを知った。

その後も、ローカルのスーパーマーケットで食品の写真を撮り、それをWebsiteに掲載して海外から注文を取っていた。このようにWaystocapはスタートして行った。この巨大なプロジェクトを実現に導いたのはY’s combinator(※1)の存在だ。

モロッコ内でスタートアップのエコシステムが成熟されておらず、彼女はY Combinator(※1)に参加しアイデアを形にしていった。ちなみに彼女はアフリカ初のY Combinator (※1)卒業生である。

その後、アフリカ版アリババとなるという目論見からも多数のエンジェル投資家より推定250万~300万ドル近くの資金を調達している。

(※1)Y’s combinator
カリフォルニア州マウンテンビューのシードアクセラレーターである。スタートアップ企業に対し小額(2万ドル前後)を投資をして、3ヶ月のスクールを通じて集中的に指導し、他のベンチャーキャピラタルから投資を受けられる状態まで育てることが特徴。

市場背景

巨大な商取引市場
アフリカにおける国境を超えた取引量は720BUSDと言われている。そのうちアフリカからの輸出は480BUSDと世界の7%を占める市場である。大きな取引国としては、中国が大きな割合を占めており、輸入額として約80BUSD、アメリカは続いて70BUSD、EUは15BUSDとなる。

これから大きな市場と言われているが進出の障害となったのが、国境間を超えた商品の支払いとデリバリーのギャップである。取引市場が安定しておらず、中間業者が多数存在したため時間的にもお金的にもロスが発生してしまっていたのである。

サービス詳細

アフリカである物品を購入したい場合は、サイト上から商品のリクエストを行い、企業情報を登録する。その後waytocapが認証を行う。

認証後、waytocapより認証された売り手より、値段の提案を受けて、契約、商品の支払いを行う。これ全てがwaytocapのプラットフォーム上で完結する。

売り手に対しても同様の流れであるが、売り手向けの保険を提供するスタートアップCoFaceと提携を組み、安全な取引ができるようなシステムを作っている。

また、フランスの大手海運会社CMACGMとも提携を組んでおり、安全な物流を実現している。

Waystocap ホームページより

常にどこにあるのかが確認できる透明性高いトラッキングを行なっている。waytocapには成功報酬としての数%のマージンが入る

設立当初は、食品/飲料の2カテゴリーのみであったが、現在は10カテゴリーまでに拡大。その他、近年海外企業のアフリカ進出、商品販売を全面的サポートしている。

Waystocap ホームページより

商品数の拡大

前述したようにアフリカでは安全なBtoB商取引のプラットフォームが存在せず、ビジネスをはじめようとしても中間業者に高いマージンを払うしかなかった。

その様な状況でwaystocapは大きなソリューションとなった。2015年より最初の3年間で3.5MUSDの売り上げた。

初期段階の売り上げは90%が食品であったが、その後さらなる潜在需要発掘に向けてキッチン用品、FMCG、テキスタイルとカテゴリーを増やしていった。

今後の展開

彼らはアフリカの国境取引が今後さらに活発になると考えている。サービス充実に向けて現在、Waystocaplocalというサービスを立ち上げている。

これは国をまたいだ物流だけでなく、商品配送から販売、資金回収までのラストマイルのサポートも行っている。

また現在は西アフリカを中心としてビジネスを広げているが、今後750BUSDと言われている潜在的市場である東アフリカにもビジネス拡大を行なっている。

今までアフリカ大陸は東西南北の近隣諸国で、共同体を組み、共同体による関税撤廃など市場の活性化を狙っていた。

しかし信頼の面、物流サービスの非効率性などが理由で取引量は伸びなかった。Waystocapの登場により大きく状況は変わってきている。アフリカのアリババが物流も含めた新たな革命を起こしていくだろう。

(参考記事)
https://af-tech.jp/waystocap/
https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/01/dc0d01678915e238/20180042.pdf
https://www.wamda.com/2019/02/conversation-niama-el-bassunie-moroccos-waystocap
https://www.entrepreneur.com/article/296987

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