『Gradely』AIを活用し、子供の学力向上をサポートする教育アプリを提供

『Gradely』は、IT技術を教育分野に活用し、生徒一人ひとりに合った学習機会をもたらすナイジェリアのスタートアップである。

サービス概要

Gradelyは、ネット接続環境があれば学校や家庭でパソコン、スマートフォン、タブレットからアクセスできる教育アプリを手掛ける。

ナイジェリアで初めて、IT技術の観点から個々の生徒に合わせた教育環境作りに着手した企業である。

Gradelyが提供するアプリ、『Catch up!』は小中学生向けの問題、映像授業のサービスを提供する。

アカウント発行は無料で、学力のレベルチェックテストを始めに受けることができる。標準のプランは1カ月1,500ナイラ。(1ナイラ=約0.28円)

AIで生徒の得意と苦手を即座に分析し、それに合った問題演習の選定を行う。教育のプロの講師による個別指導も、オンラインを通じて受講可能。

カリキュラムは教育の専門家が設計しているが、WASSCE(※1)やIGCSE(※2)のような、規範となる公的な試験を基準としたカリキュラムを作成する。

生徒、保護者、教師、学校がアカウントを発行することができる。親や学校側にとって、アプリで生徒の学力を把握したり、学校の授業の質を管理することができるメリットがある。

現在ナイジェリアの70以上の学校で、宿題の電子化に利用されている。

(※1)WASSCE
西アフリカ試験評議会が手掛ける、西アフリカ地域での共通テスト。
合格すれば、中等教育修了が認定される。

(※2)IGCSE
中等教育修了を認定する試験。
イギリスの中等教育認定試験の国際版で、イギリス式のインターナショナルスクールのカリキュラムで用いられている。

企業基本情報

起業家情報

代表:Boye Oshinaga
出身:ナイジェリア
学歴:Obafemi Awolowo University
生年月日または年齢:不明

会社概要

創業:2019年8月
企業価値:不明
サービス提供国:ナイジェリア
従業員数:~10名
ホームページ:https://gradely.ng/
推定資金調達額合計:不明

事業沿革

  • 2019年8月 Gradely創業。
  • 2020年3月 Microtraction(※3) から25,000ドルの出資を受ける。
  • 2020年3月 Edtech(※4)分野において、優れた教育ソリューションを提供したとして、
    アフリカのEdtech Summit Awatrdにて表彰される。

(※3)Microtraction
ナイジェリアの投資会社。
アフリカで成長著しく、科学技術分野で活躍するスタートアップ企業へ投資を行っている。

(※4)Edtech
Educational Technologyの略で、教育と科学技術を組み合わせた分野。
教育分野も、オンライン授業などITを活用し学習環境を整えていくことが提唱されている。

市場背景

ナイジェリアはアフリカでGDP第一位の経済国で、アフリカの中で最大の人口を抱えている。
その数1億9,587万人。(2018年、世界銀行)

経済発展著しく、小・中学校の9年間の義務教育の制度の中、学校に通える子供も増えている。しかし毎年ナイジェリアでは、WASSCEでおよそ100万人の中学生が数学、英語の科目が不合格となっている。

参加国の中でも特に生徒たちの成績が振るわないと言う。子供たちは学校には通えているもののテストの成績が悪く、教育格差が問題となっている。

その1つに、若年層の人口が極端に多いということが挙げられる。ナイジェリアは出生率が高く、15歳以下の人口が約4割を占める。教育環境は整えつつあるものの、わずかな数の学校に、生徒の人数が過多となれば1クラスで受け持つ生徒数が多くなる。

必然的に学校や教師の負担が大きくなっていく。親も、家庭で大人数の子供を抱え、子供の成績をいち早く把握し対策を打つことができない。大人数の生徒が相手だと、学校で生徒個人のレベルに合わせた授業展開も厳しい。

就学率の改善と、教育の質のバランスが追いついていないことに着目し、CEOのBoye Oshinagaはこの分野での事業を始めた。

「2012年にGradelyとは別のEdtech分野のビジネスを始めた時、インターネットの普及率はわずか全体の12%だった。」とBoye Oshinagaは語っていた。

しかし、ナイジェリアのネットユーザーは、2023年までには1億8700万人に到達すると見込まれている。
ナイジェリアの経済発展に伴い、一般家庭へのスマートフォンの普及率も上昇している。

ナイジェリアでさらにネット環境が整っていけば、より多くの生徒に質の高い教育を提供していくことができる。ネット環境の普及は、IT技術分野を得意とするGradelyのような企業にとって、製品を拡販する絶好の機会となる。

成績を上げるのに、どこでもアクセスできる、学習課題の早期発見を行う、というようなGradelyのシステムがあれば学力面でもナイジェリアの教育は改善されていくだろう。

サービス詳細

参照元:https://gradely.ng/catchup

子供の学習をサポートする、Catch up!の使用にあたり、まずは親がアカウントを作成し、それとリンクした子供のアカウントを作成していく。

  1. 無料で親用のアカウントを作成する。
  2. 子供のプロフィールを登録し、コードとパスワードを設定。子供用のアカウントを作成する。
  3. 登録が完了するとリンクが送られてくるので、そこからログインをする。
  4. 子供がレベル診断テストをアプリ上で受ける。
  5. 診断テストの結果が、分析レポートで届く。
  6. アプリの学習機能を活用し、学習を進めていく。

参照元:https://gradely.ng/

また、講師によるネットでの個別指導は、別途月に5,000ナイラで受講可能となる。オンライン個別指導授業の利用手順は以下の通りとなる。

  1. 診断テストの結果に応じて、生徒の担当講師が割り振られる。
  2. メールでアクセスのためのリンクが送られる。
  3. オンライン授業を予約する。

他に生徒が使える機能は以下の通りである。

  • リアルタイムでのフィードバック…練習問題のテストを受けるごとに毎回フィードバックが貰えるので、課題が明確に分かる。
  • グローバルランキング…同じ学年、クラスの子供たちと比較した世界的な順位が分かる。生徒の学習意欲を刺激する。
  • 試験対策…試験に向けて、どこの分野を重点的に勉強していけば良いかアドバイスをする。

教師、学校も独自のアカウントを作成することができ、生徒の学習への積極的な介入を可能とする。学校は教師のアカウントを追加し、教師は生徒のアカウントを追加することで、それぞれ管理を行う。以下のような機能が使用可能である。

  • 業務量の軽減・ペーパーレス化…システム上で生徒の宿題を添削できる。
  • 教育への参加…教師がアプリ上で課題への質問対応、カリキュラム作成、教育資料作りに参加可能となる。
  • 学習の進捗状況の把握…アプリ内で学習の進捗状況をいち早く把握し、取り纏める。

(参考元)
https://africaincmag.com/2020/04/03/ai-based-ed-tech-startup-gradely-secures-funding-from-vc-firm-microtraction/
http://edugist.org/gradely-wins-edtech-summit-award-for-the-adaptive-solution-of-the-year/
https://techcabal.com/2020/03/31/gradely-edtech-nigeria/

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