『Centbee』店舗でビットコイン決済が可能、スマホの普及で加速

Centbeeは南アフリカ共和国の事業者向けデジタル決済、海外送金等暗号通貨関連製品に特化した支払い会社である。

サービス概要

通常暗号通貨を取得するには取引所等を通じて取引する必要があるが、アフリカでは取引所や関連企業が他の地域ほど発達していないため、一般の人が暗号通貨を手に入れることは容易ではなかった。

Centbeeは従来のアドレスやQRコードを使ったウォレット(*1)の送金方法と異なり、スマートフォンに登録してある電話番号を利用してわずか数タップでビットコインキャッシュの送金を行うことができる。

このように安く早く簡単に送金支払いのできるビットコインキャッシュ決済はアフリカのような発展途上国では最適な支払方法として特に若い世代を中心に急速に広がりを見せている。

これによりユーザーはビットコインSV(BSV)(*2)を南アフリカの主要な小売店で買うことができる様になった。

南アフリカでは地方の小規模な店でもほとんどが電子決済を受け入れられるPOSシステムを導入しているので、農村部に住む人でもBSVの波に乗ることができる。

(*注1)財布のように暗号通貨を受け取ったり保管、支払い、送金したりすることができる仮想の場所。

(*注2)暗号通貨の一つ。同じく暗号通貨のビットコインキャッシュ(BCH)から枝分かれした。

※参照元:
https://coingeek.com/centbee-sparks-widespread-bsv-adoption-in-south-africa-with-vouchers/
https://www.centbee.com/about/
https://www.youtube.com/watch?v=3xnuJxn_oto

企業基本情報

起業家情報

代表:Lorein Gamaroff
出身:南アフリカ共和国
学歴: ローズ大学(1995-97:コンピュータサイエンス/音楽)
南アフリカ大学(2007-08:ソフトウェアエンジニアリング)
年齢:不詳

共同創業者:Angus Brown
出身:南アフリカ共和国
学歴:Saïd Business School, University of Oxford(2007-07:経営学)
University of the Witwatersrand(1988-91:地球物理学)
年齢:不詳

企業情報

サービス提供国:南アフリカ
従業員数:2-10名
ホームページ: https://www.centbee.com/
推定資金調達額合計:R18.3M(130M円)

事業沿革

  • 2017/1 Lorein Gamaroff, Angus Brownにより南アフリカでCentbee設立。
  • 2018/1 nChainがCentbeeの株式を取得。
  • 2018/10 ビットコインウォレットをアプリストアにて発売。
  • 2018/4 Calvin AyreよりR18.3M(シリーズAラウンド)の出資を受ける。

※参照元:
https://www.crunchbase.com/organization/centbee
https://www.itweb.co.za/content/4r1ly7RoWyPMpmda
https://disrupt-africa.com/2018/10/sas-centbee-launches-bitcoin-cash-wallet/
https://www.linkedin.com/in/angusbrown/
https://www.crunchbase.com/organization/centbee

設立までの背景

創業者の背景

共同創業者のLorein Gamaroffはブロックチェーン技術と暗号通貨の専門家であり、世界中の官公庁や企業に助言してきた。Angus Brownは決済や銀行業務に20年間携わった経験があり、FNB(*3)のeBucks.com(*4)のCEOも務めている。

市場の背景

現在暗号通貨市場にはビットコインSVの他にもビットコインキャッシュなど異なる方式の暗号通貨がいくつか存在するが、Centbeeはホームページで、2020年までにビットコインSVが小売業者にとって最も速く最も安く最も優れた商品・サービスの支払い手段になるだろうとしている。

CentbeeにR18.3Mの出資をしたCalvin Ayreは以下の様に述べている。

“Centbeeは小売業者や消費者に使いやすく入手しやすいビットコインを作って来た実績がある。彼らはビットコインSVという形で本来のビットコイン方式を支持していて、利用者を引き付ける類稀な能力を示してきたので、我々は彼らの今後の成長を誇りをもって支援したい。”

“Centbee has a track record of making Bitcoin easily usable and accessible to everyone, including merchants and consumers. They support the original Bitcoin protocol in the form of Bitcoin SV, and have demonstrated an extraordinary ability to attract users and we’re proud to support their further growth.”

※引用元:
https://www.itweb.co.za/content/4r1ly7RoWyPMpmda

Centbeeの株式を取得し、上記投資を仲介したnChainの諮問委員会議長で、ビットコインSV陣営を後押しするビットコイン協会の初代会長であるJimmy Nguyenは次のように述べている。

“Centbeeにはこれまでで最も利用者にやさしいビットコインウォレットと小売業者の支払いに関する解決策がある。Centbeeは現在ビットコインSVという形でのみ生き残っている本来のビットコイン方式を使用して設立されているが、その方式はブロックチェーンの大幅な規模拡大を目指している。ビットコインSVのおかげでCentbeeは安い手数料と速い取引スピードを実現できた。”

“Centbee has one of the most user-friendly Bitcoin wallets and merchant payment solutions we have seen. It is built using the original Bitcoin protocol, now alive only in the form of Bitcoin SV, which has a plan for massive blockchain scaling. This enables Centbee to offer low fees and fast transaction speeds.

※引用元:
https://www.itweb.co.za/content/4r1ly7RoWyPMpmda

このようにCentbeeはビットコインSVを推進するグループの強力な支援の下に誕生し成長して来た経緯があり、今後も彼らからの技術面、財政面など多岐に亘る協力が期待される。

市場の問題点

アフリカは先進諸国と異なり、銀行など金融インフラが十分に整備されているとは言えず、銀行口座を持てない人々も数多く存在する。

そのような地域ではビットコインがスーパーやホームセンターなどでの日常的な買い物の支払い手段として急速に普及している。

Centbeeはこのような流れを促進するため、小売業者の広範なネットワークを提供するデジタル決済プラットフォームであるPay@と提携したり、Centbeeのウォレットを用いてATMで暗号通貨を入出金できるシステムを開発したりして利用者の利便性向上に努めている。

(注3)南アフリカ5大銀行のひとつであり、金融コングロマリットFirstRand Limited.の一部門でもある。

(注4)2000年に設立された世界初の銀行が支援するデジタル通貨発行会社。

※引用元:
https://coingeek.com/centbee-sparks-widespread-bsv-adoption-in-south-africa-with-vouchers/
https://www.itweb.co.za/content/4r1ly7RoWyPMpmda
https://ventureburn.com/2019/04/centbee-calvin-ayre-seriesa/
https://techcentral.co.za/sa-bitcoin-firm-centbee-raises-r18-million-in-funding/89078/
https://bitdays.jp/news/13311/
http://www.bchnewssokuho.com/archives/1074367588.html
https://www.centbee.com/about/

サービス詳細

利用者はCentbeeのビットコインSVウォレットのアプリをスマートフォンにインストールすれば、友人や家族への送金を安く速く行うことができる。

また多くの小売店やスーパーなどで暗号通貨を購入したり、商品やサービスの代金を暗号通貨で支払ったりすることもできる。

※参照元:
https://coinpath.io/news/centbee-sparks-widespread-bsv-adoption-in-south-africa-with-vouchers/
https://www.centbee.com/about/

ビットコインの分岐について

前述のように暗号通貨の世界では仕様の違いや取引量の増加から、ハードフォーク(*5)、ソフトフォーク(*6)などと呼ばれる分岐が繰り返されてきた。

中でも同じビットコインキャッシュ(BCH)から分岐したビットコインSVとビットコインABCはこれまで激しい主導権争いをして来た(ハッシュ戦争(*7)。従って現在Centbeeの競合と考えられるのは、ビットコインABCの陣営に属する企業グループである。

Centbeeとしては、ビットコインSVの優位性、利便性を訴え、より利用者に支持される製品作りに努めることが重要になる。

前述のハッシュ戦争は最終的にビットコインABCの優勢に終わり、ビットコインABCがビットコインキャッシュを承継したとみられているが、CentbeeとしてはビットコインSVこそがビットコイン開発者とされる「サトシ・ナカモト」が発明したビットコインオリジナルの方式を受け継ぐものであるという正統性と、そのシンプルさゆえの使い勝手の良さなどを利用者に訴えてゆくものと思われる。

同時にビットコインSV陣営のリーダー的存在でありCentbeeの出資者でもあるCalvin Ayre率いる大手マイニング(*8)会社 Coingeekやブロックチェーン開発会社nChainとの協力体制を今後一層強化すべきである。

(*注5)ブロックチェーンの仕様変更の一つ。過去のブロックチェーンには適用されないため、分岐が生じる。

(*注6)同仕様変更の一つ。過去のブロックチェーンにも適用されるので分岐は生じない。

(*注7)ビットコインキャッシュの後継を巡ってビットコインSVとビットコインABCの間で行われた規格競争。

(*注8)ブロックチェーンの新たなブロックを生成し、その報酬として暗号通貨を手に入れる行為のこと。英語で「採掘」を意味し、鉱山での困難な作業に例えている。

※参照元:
https://coincheck.com/ja/article/144
https://coincheck.com/ja/article/266

今後の展開

先進国では投機の対象と考えられがちな暗号通貨は、むしろアフリカのような金融インフラの未熟な地域で、利権がない地域の方が浸透しやすいと言われている。

今後もアフリカその他の発展途上国ではスマートフォンの急速な普及が見込まれることからスマホアプリを使ったCentbeeの製品は広い支持を得られるものと思われる。

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