『FlexClub』投資家とドライバーを結ぶプラットフォーム!車の所有が可能になる

Flexclubはオランダのアムステルダムに本社を置く南アフリカ共和国のスタートアップである。

サービス概要

FlexClubはUberのような配車サービスプラットフォームを利用して収入を得たい個人ドライバーと自動車レンタル事業への投資者とをマッチングする管理型市場(managed marketplace)である。

Uberを利用する個人ドライバーはFlexClubに一定のレンタル料を支払いながら営業することができ、ゆくゆくはその車を購入することも可能である。他方投資家は保有車両への投資による安定したリターンを期待することができる。

従来資金や信用力の乏しい個人ドライバーがUberで働いて収入を得たいと思っても、車の購入資金もなくレンタル代も高額で銀行からの借り入れも困難である場合が多く、事業開始は容易ではなかった。

FlexClubはそのようなドライバーが技能に応じて比較的少額のレンタル料で車を借りて営業することを可能にし、更に比較的短期間でその車を購入できる道を開いた。

また電話によるサポートや車のメンテナンス、自動車保険などのサービス体制も整っているため、個人ドライバーによるUberでの事業開始はこれまでよりスムーズになると考えられる。

企業基本情報

起業家情報

代表: Tinashe Ruzane
出身:南アフリカ共和国
学歴:GIBS business schoolにてMBA取得

共同創業者(ラテンアメリカ部長): Marlon Gallardo
出身:メキシコ
学歴: Instituto Tecnológico y de Estudios Superiores de Occidente

共同創業者(CTO): Rudolf Vavruch
出身: 南アフリカ共和国
学歴:City Varsity

会社概要

サービス提供国:南アフリカ共和国(メキシコでの営業を準備中)
従業員数:2-10名
ホームページ: https://www.flex.club/
推定資金調達額合計:$1.2M(2019年3月時点)

事業沿革

  • 2015/5 Rudolf Vavruch が南アフリカ最初のP2P自動車レンタルプラットフォーム、RentMyRideを設立。
  • 2016/6 同DriverSelectを設立。
  • 2018/12 オランダ、アムステルダムにてFlexClub設立
  • 2019/1 CRE Venture Capital(※1)等より$1.2Mのシード資金調達。

※引用元
https://www.onlinemarketplaces.com/articles/24536-ride-hailing-car-investing-company-flexclub-fund-raises-12-million
https://www.linkedin.com/in/rudolfvavruch/

(※1)CRE Venture Capitalとは
南アフリカ共和国に本社を置くベンチャーキャピタル。アフリカのスタートアップ企業に投資する。

設立までの背景

創業者の背景

共同創業者のTinashe RuzaneとMarlon GallardoはいずれもUber出身で前者はヨーロッパ中東アフリカ地域における自動車輸入業務、後者は南米諸国での同社立ち上げを担当していた。

他方Rudolf Vavruchは南アフリカでUber 向けにDriverSelectというP2Pの自動車レンタル会社を起業していた。

彼らはUberに代表される配車サービス業界で培った専門知識と経験をもとに、事業を始めたい個人ドライバーと保有車両に投資して収益を得たい投資家とをマッチングさせる新たなデジタルプラットフォームを設立しようと考えた。

共同創業者でCEOのTinashe Ruzane は起業のアイディアについて次のように語っている。

“我々は本当に管理の行き届いた市場(a fully-managed marketplace)だけが自動車に投資する人々に労力の要らない収益を可能にし、他方個人ドライバーの側には信頼できる標準化された営業を可能にすると分かっていた。”

“We recognised that only a fully-managed marketplace could create a truly passive experience for people investing in cars, while ensuring the experience for drivers club members was reliable and standardised,”

※引用元:
https://disrupt-africa.com/2019/04/expert-team-plots-global-expansion-for-sa-startup-flexclub/

市場背景

UberやAirbnbのようなシェアリングエコノミー企業の隆盛に伴い、配車サービス業界に参入したいと考える個人ドライバーはますます増えている。

しかしFlexClubが営業する南アフリカでは、資産も信用力もない個人ドライバーは友人や家族から車を借りて営業するのが通常である。

このような自動車手配における資金調達や需給におけるギャップを解決するためにFlexClubは自動車への投資家と個人ドライバーをマッチングさせるプラットフォームが必要と考えた。

他方Uberのような大手はコストを抑えるため顧客による車の手配や資金調達のような問題にはこれまでタッチしてこなかった。

Uberでヨーロッパアフリカ中東地域の車両調達部門の責任者だったCEOのTinashe RuzaneはTechcrunchの「なぜ(Uberのような)世界的企業がFlexClubのような仕組みを社内に作らなかったのか」という質問に対して次のように述べている。

“上層部はUberが車両の調達のような事柄に直接関わるべきではないと考えていたのだと思う。”

※引用元:
https://techcrunch.com/2019/03/19/south-africas-flexclub-raises-1-2m-partners-with-uber-mexico/2019/03/19/south-africas-flexclub-raises-1-2m-partners-with-uber-mexico/

市場の問題点

FlexClubは現在南アフリカで営業しているが、近々Uberや共同創業者のGallardoと協力してメキシコをはじめとするラテンアメリカ諸国にも事業を拡大しようとしている。

Ruzaneによれば同社はプラットフォーム上に(保有車両として)$3Mの資産を保有しているとしているが、今後の課題としては投資家にそれを新しい資産クラスとして認識してもらうことが重要である。RuzaneはDisrupt-Africaの取材に対して次のように述べている。

“我々が記憶する限り、人々が『車は負債であって資産ではない』と言っているのを聞くことは珍しくなかった。我々はそういう考え方をひっくり返し、賃料を稼げる車に投資できるようにし、南ア市民にはギグエコノミーを利用して真に独立して生計を立てられるような仕組みを市場に持ち込もうと考えている。”

※引用元:
https://disrupt-africa.com/2019/04/expert-team-plots-global-expansion-for-sa-startup-flexclub/

サービス詳細

Uberの配車サービス用車両への投資を希望する顧客はFlexClubのサイトに行き、車両を購入する(管理と保守は同社が行う)。同社はそれをUberドライバーにマッチングし、ドライバーはその車両による営業で得た収入の内から車両のレンタル料を毎週同社に支払う。

これらのレンタル料から一定の手数料を差し引いたものが毎月のレンタル料収入として投資家に支払われる。ドライバーは契約から12か月を経過すれば、使用期間に応じて減額された価格でその車両を購入することができる。

以下はFlexClubを使っているドライバーの動画である。

Join the Drivers Club

FlexClub gives Drivers Club members like Sechaba the opportunity to become their own boss. With FlexClub's unique Drive-to-Buy option, Sechaba can own his Uber rental car in under 3 years. Find out how you join the club at www.flex.club#FlexClub #DriveClub #GigPeople #DriveToBuy #Uber #ThinkGig #CreateBetterJourneys

FlexClubさんの投稿 2019年4月22日月曜日

When Kousso first joined FlexClub, he dreamed of the day he'd be able to buy his car. We are excited to share that today is that day! Congratulations on your first vehicle with us, Kousso! Watch Kousso's journey here.#CreateBetterJourneys #FlexClub #DriveClub #DriveToBuy #ImpactInvesting

FlexClubさんの投稿 2019年7月26日金曜日

配車サービス各社について

Uber AfricaとBoltはナイジェリアのGokadaやウガンダのSafebodaなどのスタートアップを立ち上げてアフリカでオートバイやトゥクトゥクの配車サービスを始めている。

FlexClub CEOのRuzaneはTechcrunchの取材に対して次のように述べている。

“我々は自動車からスタートした。しかし新興市場におけるワーカーに影響を与える他の輸送手段を含む別のアセットクラスに移行することも検討している。”

“We’re starting with cars…but expect to move to other asset classes affecting gig workers in emerging markets, including other transit options,”

※引用元:
https://techcrunch.com/2019/03/19/south-africas-flexclub-raises-1-2m-partners-with-uber-mexico/?renderMode=ie11

サービス拡大の秘訣

FlexClubは前述の通り業界最大手のUber出身者により創業され、そこで蓄えた経験と専門知識を生かしてUberが従来手掛けて来なかった個人ドライバーの車両調達やファイナンスや電話サポートなどの支援業務に力を入れることにより、個人ドライバーが配車サービス事業に参加する際の障壁や不安を取り除くことで成長を遂げてきた。

このようなビジネスモデルはUberで働きたいと考える多くのワーカーの支持を受けるものと思われるので、アフリカ大陸以外にラテンアメリカなど他地域にサービスを拡大する戦略は期待できる。

同時に前述のようにアフリカ大陸では2輪3輪など他の輸送手段を用いた配車サービスが広がりを見せているため、この分野への参入も急がれる。

今後の展開

今後は前項で述べたように、これまでに構築したプラットフォームとビジネスモデル、システムをより高度化するとともに、アフリカ大陸、ラテンアメリカ地域に足場を築き、更にはEU、アジア、中国、アメリカなどへのサービス拡大を目指すべきである。

CEOのRuzaneは次のように述べている。

“我々のゴールはこれ(FlexClubのプラットフォーム)を(投資家にとって)全く労力の要らないものにしたい。投資家は我々のプラットフォームで様々な種類の資産に投資することができ、ダッシュボードにログインすると私の5台の車が南アフリカでどうしているか、私のバンがメキシコで、私のバイクがインドネシアでどうしているか見ることができる。つまり世界中に多彩なポートフォリオを持てるということだ。”

“Our goal is to make this completely passive… where investors can invest in different kinds of assets on our platform, login to a dash, and see this is how my five cars in South Africa are doing, my vans in Mexico, my motorbikes in Indonesia — with a diversified portfolio around the world,”

※引用元:
https://techcrunch.com/2019/03/19/south-africas-flexclub-raises-1-2m-partners-with-uber-mexico/?renderMode=ie11

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