『SweepSouth』1万人以上の雇用創出に貢献した家政婦のオンデマンドサービス

『SweepSouth』は南アフリカ発の家政婦のオンデマンドサービスを主軸事業とするスタートアップだ。企業名にあるSweepという言葉の意味通り、出張での掃除サービスを事業として行なっている。

彼らは、ホームクリーニングをする家政婦の地位向上をミッションとして掲げ、事業を展開している。

サービス概要

基本的には日本国内にもあるような、個人の掃除婦が登録しているオンデマンドサービスと大きな違いはない。

希望する掃除サービスに対して家政婦とマッチングをしてオンライン予約の後、ホームクリーニングを行なってもらうサービスである。

SweepSouthでは就労につく家政婦一人一人のスキルチェックを行なった上で雇用する。また掃除に関する教育を行いながら、質の高い掃除サービスで家政婦一人一人のレーティング(評価)をするシステムを持っている。

SweepStarsと呼ばれる家政婦は、依頼主の費用の最大80%を報酬としてもらった上で仕事をしており、それぞれ個人が持つスマートフォンで依頼管理を行っている。

企業基本情報

起業家情報

代表:Aisha Pandor, Alen Ribic
出身:南アフリカ
学歴:Aisha Pandor:University of Cape Town(UCT)にて人類遺伝学に関する博士号、UCT経営大学院の経営学士Alen RibicZ:University of South Africa (UNISA)にてtertiary education(第三期教育)
年齢:不明

会社概要

企業価値:不明
提供国:南アフリカ
従業員数:40人
ホームページ:https://sweepsouth.com/
推定資金調達額合計:270万ドル(2019年9月現在)

事業沿革

  • 2014.6  SweepSouth創業
  • 2015.3  NEWTON PARTNERS、Africa Angels Network、Identity Development Fundよりシード調達を発表(金額は不明)
  • 2016.1  FIRST RAND Group、Vumela Fund、NEWTON LAW GROUPより$606.8K 調達を発表(ROUNDは不明)、サービスとしての展開エリアをダーバン、プレトリアに拡大。同社よりスマートフォン用のネイティブアプリをローンチ
  • 2017.3  CRE、Identity Development Fund、SMOLLANよりシリーズA調達(金額は不明)、保険会社であるSimply Financial Servicesと提携し、パートナーの家政婦に無料の生命保険および障害保険商品を提供。調達した資金はケープタウン、ヨハネスブルグ、プレトリア、ダーバンの4都市で成長を促進し、サービスを拡大
  • 2019.1 Naspers Foundryよりエクイティ調達を発表($2.1M)

※参照元:
https://www.owler.com/company/sweepsouth#summaryhttps://drive.google.com/file/d/1Upg2x7FPe2euRT6DDRqBYJo8AwQ0QWZM/view?usp=sharing

設立までの背景

創業者の二人は、SweetSouthの設立にあたって、以下のように語っている。

“PandorとRibicは、家を掃除する労働者を見つけるのが困難だったため、SweepSouthのアイデアを開発した。フルタイムヘルパーが不在の場合、SweepSouth自体を使用する。 「SweepSouthは、雇用主と従業員の間の既存の関係を置き換えようとはしていません」とPandor氏は言う。サービスは一時的な解決策として、モデル設計がされている。”

“Pandor and Ribic developed the idea of SweepSouth after their difficulties finding a worker to clean their home. They use SweepSouth themselves when their full-time helper is away. “SweepSouth is not trying to replace the existing relationships between employers and employees,” says Pandor. It is styled as a temporary solution.”

※参照元:
https://www.businesslive.co.za/fm/fm-fox/2016-07-15-entrepreneur-sweepsouth-cofounder-aisha-pandor/

創業者の背景

Aishaは、ケープタウン大学で人間遺伝学の博士号を取得した元科学者。博士論文を書いている間、彼女はケープタウン大学で大学院経営管理コースを修了という2つの異なる学部から2つの学位を取得して大学を卒業。

卒業後、彼女は南アフリカのアクセンチュアで経営コンサルタントとしてキャリアをスタート。

一方、AlenはUniversity of South Africa (UNISA)にてtertiary education(第三期教育)を修了、ソフトウェアエンジニアとしてSafmarineでキャリアをスタートした後、IBMの上級ITスペシャリスト、Eldo SoftwareのCEOを歴任していた。

市場背景

南アフリカをはじめとして、アフリカ大陸では家政婦を雇う家庭が非常に多いことがまず挙げられる(家政婦の雇用時の金額が非常に安いことが原因に一因がある。)。

従来では、家政婦を雇うことは、家政婦が盗みなどを働かないなどの信用を測定することが困難だったため、知り合い同士で良い家政婦を紹介で雇うというケースが多いとされていた。

そのため、雇い主と家政婦の間でのマッチングにおいて従来の構造では、採用において問題があったという背景があった。

現在の市場の問題点

ジェトロの資料によれば、南アフリカでは1948年から始まったアパルトヘイト政策の影響がいまだに色濃く残っており、白人・黒人との間、また貧富の格差問題がブラジルについて世界で2番目に高い国とされている。そのため、家政婦の給与は市場平均としてかなり低いことが問題である。

南アフリカにおけるインフォーマルセクターは GDPの約 7%を占め、全雇用の 24.4%に 当る 184 万人の労働者がいる。このセクターには家政婦、次いで技術を要しない職種、ク ラフト製作、販売関係が多く、黒人が 80.5%、女性が 58.3%を占める。半数以上のインフォ ーマルセクター労働者は貧困層 (R220/月以下)に分類される。

※引用元:
http://open_jicareport.jica.go.jp/pdf/11678570_02.PDF

サービス詳細

  1. Sweepsouthの予約ページにて、住所・アパート名、掃除をしてほしい部屋数やエリアを指定、また他にもしてほしい掃除内容などを記載する。その上で、掃除をしてほしい時間数(最低3時間から)をチェックし、自分のEMAILを記載する。
  2. 掃除をしてほしい日時を記載する。
  3. 掃除をしてもらうSweepStarとマッチして、予約完了。
  4. 終了したら料金が支払われ口コミを投稿する


※参照元:
https://sweepsouth.com/book/#1

競合について

SkitterBlink(https://cleaningsouthafrica.co.za/)などが挙げられる。掃除に関するマーケットプレイス型をとるSweepSouthと比較すると、こちらはフランチャイズ型で店舗拡大をして、直接雇用した家政婦がサービスを行っている。

また、SweepSouthは個人向けサービスとしてサービス設計を中心としているのに対し、Skitter Blinkなど他社サービスはオフィス清掃など企業(toB)向けのサービスを中心としている。

SweepSouthの場合はパートナーとして言わばUberのように展開しているサービスのため、家政婦をマッチングさせる点において違いがある。

サービス拡大の秘訣

SweepSouthが個人向けに特化している分、父の日用にギフトクーポンとしてプレゼントするというサービスなどでも囲い込みをしている点が他社と比べての優位性と言えるだろう。

また、家政婦の市場価値を上げることをミッションとするSweepSouthでは、家政婦に対するレーティングをユーザーが行え、スキルのある家政婦になれば、さらに稼げるような設計もされている。

※参照元:https://www.itweb.co.za/content/6GxRKMY8po37b3Wj

今後の展開

SweepSoutheは家政婦を正規の雇用ではなく、マーケットプレイスを通した上で、フレキシブルな時間での労働・雇用体系で月8000ランドあたりの収入をが稼ぐことに寄与している。

現在、家政婦パートナー数の数を一万人以上に増やし、南アフリカでもケープタウン以外にもエリア拡大をしていることがその証左と言える。

今後、SweepSouthは南アフリカだけではなく、アフリカ大陸の他の国でもサービス展開をすることが考えられるだろう。一説には、ケニア、ナイジェリア、ガーナ等への展開を予定しているとのことだ。

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