『Yebo Fresh』ECで買い物の仕方が激変! 食料品を自宅まで届ける

南アフリカ共和国のタウンシップ(*1)に住む人々にとって、食料品の買い出しは一苦労だ。乗り合いタクシーで長距離を移動しなければならないし、それには料金も時間もかかる。

列に並んで待ったり、何十キロにもなる重い荷物を持ち帰ったりもしなければならない。Yebo Freshは、そんな南アフリカ共和国で新しいオンラインショッピングサービスを提供する、スタートアップだ。今、ケープタウンエリアで急速に拡大している。

(※1)アパルトヘイト政策時代の黒人専用居住区。

※参照元
https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/township

サービス概要

Yebo Freshは、テクノロジーを活用した地域密着型の食料品買い出しサービスだ。野菜や果物、肉類、飲み物などを注文すると、それを最寄りのYebo Fresh取次店か自宅まで配送してくれる。このサービスのセールスポイントは主に4つある。

  1. 注文が簡単
    欲しい商品は、Yebo Freshのウェブサイトやチャットボット、または各地域の販売員を通して注文する。
  2. 特別価格
    Yebo Freshは商品をまとめ買いすることで、安価での仕入れを可能にした。そのため、顧客に特別価格で提供できる。
  3. 時間と出費の両方を節約
    注文した商品は、最寄りのYebo Fresh取次店か、自宅まで配送される。スーパーまで買い物に行く時間もタクシー料金も使う必要がない。
  4. 品質保証
    代金は、注文した品物を受け取って確認してから後払いする。

ウェブサイトか広告に掲載されている商品を見て水曜日までに注文を入れると、同じ週の土曜日に品物が配送される。顧客は最寄りのYebo Fresh取次店まで取りに行くか、家まで届けてもらう。

定額以上買うと配送料は無料だ。肉類の組み合わせ、青果物の組み合わせなど、Yebo Freshが独自に商品を組み合わせて提供するセット販売は人気がある。顧客が必要とする、需要の高い品に絞って組み合わせ、それに特別価格をつけることで、Yebo Freshでは無駄の出ない在庫管理を実現している。

企業基本情報

起業家情報

代表:Jessica Boonstra
学歴:Technische Universiteit Delft, Master of Science (MSc), Engineering-Technology, policy & management
年齢:42歳(2019年9月現在)

会社概要

企業価値:不明
サービス提供国:南アメリカ共和国
従業員数:11-50(詳細は不明)
ホームページ: https://yebofresh.co.za/
推定資金調達額合計:不明

事業沿革

  • 2018年9月:イギリスの起業家であり教育家でもあるStefan Allesch-Taylor教授(*1)を最初のエンゼル投資家として、Yebo Freshを設立。Hout BayにあるImizami YethuおよびHanberg地区でサービスを開始する。
  • 2018年11月:初めての取次店スタッフ研修を実施。
  • 2019年2月:配送地域をLanga、Khayelitsha、Philippiへ拡大。Langa、Khayelitsha、Philippi、Mitchell’s plain、Gugulethuにて取次店スタッフを募集。
  • 2019年3月配送地域をGugulethuにも拡大。
  • 2019年5月:取次店スタッフ候補者の研修を実施。
  • 2019年8月:品物を配送するドライバーを募集。
  • 2019年9月:Yebo Freshへの投資に新たに5人の投資家が加わる。E4EAfrica(*2)の創設者であるBas Hochstenbach とFrederik Gernerから投資を受ける。

(※1)イギリスの起業家、慈善家、ラジオアナウンサー、そして教育者。2016年12月、キングスカレッジロンドンで初めて、起業家精神の実践を指導する教授となった。

(※2)南アフリカ共和国における初期のベンチャー企業をサポートする投資会社。

※参照元:
https://yebofresh.co.za/
https://www.howwemadeitinafrica.com/startup-snapshot-delivering-affordable-groceries-to-south-africas-townships/63723/
https://www.linkedin.com/in/jessica-boonstra-424215/?originalSubdomain=za
https://www.crunchbase.com/organization/yebo-fresh#section-overview
https://www.sentinelnews.co.za/news/business-to-help-iy-fire-victims-18315379?fbclid=IwAR1VJBS_vGrcZrhhQDBw871UoLvJkTb4g2BUGi03b6kJUKsITPX6U_HkK6Q
https://www.facebook.com/yebofresh/photos/a.2108939706070181/2235537733410377/?type=3
https://en.wikipedia.org/wiki/Stefan_Allesch-Taylor
https://www.crunchbase.com/organization/e4eafrica

設立までの背景

創業者の背景

2017年3月に西ケープタウンのImizamo Yetho地域で発生した火災により、住民約1万人が避難を余儀なくされた。このとき、非営利団体のThula Thula Hout Bayとともに救援活動をするボランティアスタッフの中から生まれたのがYebo Freshだ。

活動を通して、Thula Thula Hout Bayが被災者の登録作業や食料および衣料品の配給作業などにアプリを使っているのにヒントを得て、ボランティアスタッフ6人が集まって起業した。

創業者のJessica Boonstra氏は、次のように言う。

“火災の被災者救援活動の際、Thula Thulaがこのテクノロジーを使って被災者の登録作業をしていました。だから私たちもこれを使って、代わりに顧客の注文状態を追跡することにしたのです。”

“Thula Thula used this technology for registration during the fires, and so we adapted it to track our clients’ orders.” (*)

※引用元:
https://www.sentinelnews.co.za/news/business-to-help-iy-fire-victims-18315379?fbclid=IwAR1VJBS_vGrcZrhhQDBw871UoLvJkTb4g2BUGi03b6kJUKsITPX6U_HkK6Q

Boonstra氏が創業前にStefan Allesch-Taylor教授と出会えたことも幸運だった。タウンシップのための

オンラインショッピングについて相談すると教授は強く賛同し、すぐにYebo Freshのエンゼル投資家になってくれた。

市場背景

南アフリカ共和国には、タウンシップがたくさんある。タウンシップは、この国がアパルトヘイト政策下にあった時代に定められた黒人専用居住区で貧困層が多いため、政策が撤廃された後も引き続き住み続けている人々が多い。

大型店が近くにないので、人々は月に一度、給料日の後に乗り合いタクシーで食料雑貨品の買い出しに行く。交通費がかかるのはもちろん、大勢の人が集中して外出するうえに移動距離も長く、持ち帰る荷物は大量で、まさに買い出しは一日がかりの大仕事となる。

その負担を軽減し、安価で良質な食料品を提供するのがYebo Freshだ。

現在の市場の問題点

温度や鮮度管理の問題が必ずついて回る食料品は取扱い自体が難しいが、Yebo Freshの場合、従業員の安全確保にも細心の注意が必要だ。

南アフリカ共和国のタウンシップの中には犯罪率の高い地域が多い。そのため、従業員が扱う現金の額を最小限にしたり勤務している従業員の現状を追跡したりするなど、外勤するドライバーとブランドアンバサダーの安全確保のために努力せざるを得ない。

※参照元:
https://www.sentinelnews.co.za/news/business-to-help-iy-fire-victims-18315379?fbclid=IwAR1VJBS_vGrcZrhhQDBw871UoLvJkTb4g2BUGi03b6kJUKsITPX6U_HkK6Q
https://www.howwemadeitinafrica.com/startup-snapshot-delivering-affordable-groceries-to-south-africas-townships/63723/
https://ventureburn.com/2019/09/yebo-fresh-investment-e4eafrica-founders/

実際の利用方法

Yebo Freshのウェブサイト、アプリ、各タウンシップにある取次店などを経由して欲しい商品の注文を入れる。水曜日までに注文すると、品物は同じ週の土曜日に、地域の取次店か自宅まで配送される。

取次店を指定した場合顧客はそこまで取りに行き、中身を確認したうえで支払いをする。宅配の場合も、荷物を受け取ったうえで支払いをする。

※参照元:
https://www.facebook.com/yebofresh/
https://yebofresh.co.za/

今後の展開

オンラインで食料品を販売すれば、無駄を最小限に抑えつつより効率的に、より求めやすい価格で、より新鮮なものが顧客へ提供されるようになる。Yebo Freshは、南アフリカ共和国のタウンシップに食品革命を起こすことを目指している。

Yebo Freshでは今後、市場でのブランド認知を向上させてコンバージョンを大きく上げるつもりだ。また、さらなるコアテクノロジーを構築し、物流能力を拡大して、どんな商品を提供していくべきか再度精査・調整していく。

※参照元:
https://www.howwemadeitinafrica.com/startup-snapshot-delivering-affordable-groceries-to-south-africas-townships/63723/
https://ventureburn.com/2019/09/yebo-fresh-investment-e4eafrica-founders/
https://weetracker.com/2019/09/23/yebo-fresh-investment/

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