『Teheca』ウガンダで母親と看護師を繋ぐマッチングサービスを提供

Tehecaはアプリを通じて看護師派遣サービスを行うウガンダのスタートアップ企業である。

サービス概要

Tehecaは、ウガンダ国内の母親と新生児の産後ケアのために看護師を派遣するアプリを提供している。アプリを通じて看護師を派遣し、出産後の合併症や事故による高い妊産婦死亡率や乳児死亡率を低くすることを目的としている。

また、看護師は個別に家庭訪問を行い、母親の身体の回復、新生児検査、教育、家族計画指導、赤ちゃんの世話などに関する情報提供を行なっている。

看護師派遣サービスによる産後ケア以外にも、産後ケアに必要な物品の配達サービス、病院から離れている母子のための遠隔医療、アプリを通じた妊産婦への情報提供、特別なケアが必要な人向けの介助依頼、近くの病院と母親を結びつけ、さらに地域ごとに母親同士をグループ化するコミュニティー活動などにも取り組んでいる。

Tehecaはウガンダにおける看護師派遣のUberと例えられ、ユーザー数を伸ばしている。

このアプリによる産後ケアの仕組みはアフリカのほとんどの都市で再現できるとされており、今後はウガンダだけでなくケニアにも事業を拡大する予定である。

企業基本情報

起業家情報

代表:Ruyonga Daniel
出身:ウガンダ
生年月日または年齢:非公開
学歴:
2011-2015年 Makerere University,Bachelor’s degree,Computer Science卒業
2011-2011年 Cisco Networking Academy(Makerere University)
2014-2014年 Google Analytics Academy

職歴:
2015-2016年 Android Software Developer Consultant
2015-2018年 ZSmart Product-International Customer Service Engineer
2016-2018年 IT Support Consultant
2017-現在  TEHECA LTD
2018-現在  Full Stack Engineer

会社概要

企業価値:非公開
サービス提供国:ウガンダ
従業員数:8名
ホームページ:https://teheca.com/
推定資金調達額合計:非公開

事業沿革

  • 2016年1月 Teheca設立
  • 2017年   UNFPA(※1)のUp accelerate(※2)プログラムに参加
  • 2017年9月 Outbox Incubation Hub(※3)優勝、10000 USDの開業資金を獲得
  • 2018年3月 Google Launchpad Accelerator Africa(※4)に参加
  • 2019年10月 Seeds stars Kampala(※5)優勝
  • 2019年12月 Seeds stars World(※6)出場

(※1)米国国立人口基金
(※2)UNFPAが東・南部アフリカで健康課題に取り組む若者間の社会的起業促進のために誕生したものであり、UKAIDから資金供給する
(※3)テクノロジーを使用し、高成長企業を構築することに関心のあるアフリカの起業家を支援する施策
(※4)Googleの最新テクノロジーを活用してビジネスを拡大支援するプログラム
(※5)スタートアップ企業の祭典のウガンダ国内版。ここで優勝すると、世界中から選出された企業が集うSeedsstars world Summitに参加でき、資金や賞金を競う機会が得られる
(※6)世界中で選出されたスタートアップ企業が参加し、資金や賞金を競うコンテスト

市場背景

サハラ以南アフリカでは、毎年少なくとも116万人の新生児が生後28日以内に死亡し、これら乳児の3分の2以上が最低限のケアで救うことができる。

また、ウガンダにおける妊産婦死亡率も10万人あたり343人と高い確率となっており、この問題を解決するためTehecaが開発された。

ウガンダでの乳児死亡率と妊産婦死亡率が高い主な理由は、以下の通りである。

  • 母親は出産後、推奨される入院期間よりも早く退院してしまう
  • 母親の出産後のケアを行う仕組みが少ない
  • 出産後のケアに必要なものに関する知識と情報がない
  • 保健センターや病院での悪い経験により病院に行かなくなってしまう

そのため、産後ケアを受けずに多くの母親と乳児が死亡してしまう。Tehecaのアプリはこうした問題に対処するため、登録するだけで看護師が自宅まで訪問し、適切なケアを行いながら正しい情報を母親に提供できる仕組みを作った。

この仕組みのおかげでウガンダの田舎でも看護師や病院、近くに住む母親のコミュニティーと繋がることができ、多くの母親と子どもの命を救っている。

サービス詳細

アプリ利用方法

アプリのダウンロードは現在Androidのみとなっている。

  1. ユーザーはGoogleplayストアからアプリをダウンロードする
  2. ユーザーは、氏名、年齢、性別、住所、電話番号、メールアドレス、パスワードなどの基本情報を設定する
  3. ログインすると以下のサービスを受けることができる
  • 看護師派遣依頼
  • 産後ケア物品(ママバック)購入
  • 妊産婦向けの情報配信
  • 必要な情報の検索
  • 健康診断などの日程のリマインダー
  • 遠隔医療
  • 近くの病院との接続
  • 同じ地域の母親とのコミュニティー参加
  • 特別なケアを必要とする場合の介助ケア依頼

配達サービス

アプリでは看護師派遣だけでなく在宅サポートのために必要な物品を集めた「ママバック」の配達サービスも実施している。清潔で安全に配達されるママバックは、産後に街まで必需品を買いに行く手間を省き、ウガンダの田舎に住む母親たちに大きく貢献している。

バックには一般的に必要な最低限の物品が含まれており、追加で便利な物品も併せて購入することもできる。これらの物品は家まで配達してくれる。

ママバックの物品 Ugx 120,000($ 35)

  • 500gの脱脂綿
  • ベビーソープ
  • かみそりの刃2枚
  • ポリエチレンシート2枚
  • ガーゼ2枚
  • 手術用手袋3枚
  • 予防接種カード

追加購入可能な物品 120,000 UGX(32.46 $)

  • 綿500mg
  • ガーゼシート1枚
  • 手術用手袋4組
  • 検査用手袋2組
  • 産褥パット1枚
  • 結束バンド1本
  • 外科用メス1つ
  • ベビーレシーバー1枚(生まれたばかりの乳児を包むもの)
  • キャリーシート1枚(洗った後の乳児を包むもの)
  • ポリエチレン2枚
  • へその緒ケア用の生理食塩水
  • 予防接種カード(保健省公認)
  • おむつ4枚
  • 石鹸
  • ベビーバック1つ

遠隔医療

ウガンダの妊産婦・新生児死亡率が高くなる理由の一つに、医療施設が遠く、医療従事者が少ないと言うことがある。Tehecaは、医療にアクセスしづらい母親をアプリの電話やビデオを通じて健康状態の確認を行い、必要に応じて最寄りの病院に紹介するサービスも提供している。

4-4.SMSリマインダー

Tehecaでは、母親が忙しくて健康診断の日を忘れないようSMSのリマインダーを送信するサービスも提供している。SMSシステムを使用することにより、母親が受けなければいけない病院での検査から、赤ちゃんの身体発達チェック、予防接種の予定まで知らせてくれる。

介助ケアサービス

アプリでは、妊産婦への看護師派遣サービスだけでなく、病気の患者や特別なケアを必要とする人へ介助士を自宅に派遣するサービスも提供している。主な介助ケアの内容は以下である。

  • 部屋の清掃
  • 寝返り、起き上がりの介助
  • ベットを提供し患者の寝るスペースの確保
  • 必要な医療機器の提供
  • 必要に応じた病院への搬送
  • 入浴
  • リハビリ

コミュニティー活動

Tehecaはアプリ内の情報をもとに、地域の母親をグループ化し、母親同士の知識交換を行うだけでなく、近くの病院とグループ化した母親をつなげて教育する活動も行なっている。

これにより、出産後のケアの重要性を母親に伝え、確実に病院でのサービスを受けられるようにする。
また、地域のクリニックの収益を増やすことにも貢献している。

※参照元:
https://teheca.com/
https://disrupt-africa.com/2019/10/e-health-startup-teheca-named-winner-of-seedstars-ugandan-event/
https://teheca.com/up-accelerate-challenge/
https://teheca.com/outbox-incubation-hub/
https://www.seedstarsworld.com/event/seedstars-kampala-2019/?fbclid=IwAR2JemJ-1ZuWbfAfd7O32ofW3tMI6oVgiEFyStL7RJF_MN72oRaKzSmTMLQ

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