『Ather Energy』世界最悪の大気汚染を解決するインド初の電動スクーター

Ather Energy (アザー・エナジー)は、大学の同級生である2人のインド人起業家が立ち上げた、電動スクーターのスタートアップ企業である。

サービス概要

現在、インドで2タイプ(450, 450X)の電動スクーターを発売している。

上位機種である450Xには、7インチのディスプレイが搭載されており、Googleマップによるナビゲーションシステム、音楽再生や通話機能も備えており、加速も良い。

また、モバイルアプリを使用することにより、充電状況などスクーターの状況についてモニタリングできるようになっている。さらに「AtherGrid」と呼ばれる電動スクーターの充電ネットワークの整備を街中に進めており、電動スクーターの継続的な利用を促している。

参照先:
https://startupsinindia.com/
https://indianexpress.com/article/technology/tech-news-technology/ather-energy-s340-smart-electric-scooter-bangalore-india-launch/

企業基本情報

起業家情報

代表:Tarun Mehta(CEO, Co-founder)、Swapnil Jain(Co-founder)
Tarun氏とSwapnil氏は大学の同級生
出身:インド
学歴: インド工科大学マドラス校(Indian Institute of Technology, Madras)エンジニアリングデザイン修士(2007-2012)
年齢:30代前半
経歴: 以下はCEO Tarun Mehta氏の経歴
2007年7月:インド工科大学入学
2009年6月:National Institute of Design インターン(2ヶ月)
2010年5月:Mercedes Benz India, R&D インターン(3ヶ月)
2011年1月:Bharat Heavy Electricals Ltd. インターン(6ヶ月)
2012年:インド工科大学卒業(卒業月不明)
2012年8月:Ashok Leyland(インドの自動車メーカー) 副マネージャー(7ヶ月)
2013年2月:アザー・エナジー創業

会社概要

会社名: Ather Energy Pvt Ltd.(アザー・エナジー)
住所:インド・バンガロール
企業価値:非公開(非上場)
対象マーケット:電動スクーター
サービス提供国:インド
従業員数:501-1,000人ホームページ:https://www.atherenergy.com/
推定資金調達額合計:1億220万ドル

事業沿革

  • 2013年2月:アザー・エナジー創業
  • 2014年前半:63,000ドル調達(調達先:①インド政府機関Technology Development Board、②CEO出身大学のインド工科大学マドラス校、③インド工科大学出身でAerospikeの創業者Srini V Srinivasan)
  • 2014年12月:100万ドル調達(インドの巨大eコマースプラットフォームFlipkartの創業者Sachin BansalとBinny Bansal)
  • 2015年5月1200万ドル調達(投資会社タイガーグローバルマネジメント)
  • 2016年2月:インド初の電動スクーターで当社の低コストモデルS340を発表
  • 2016年10月:2900万ドル調達(インドの電動バイクメーカーHero MotoCorp Ltd、Heroは投資を通じてアザー・エナジーの約32%の株式を取得した)
  • 2018年:1800万ドル調達(Hero MotoCorp Ltd.による追加投資)
  • 2018年9月:Ather450発売
  • 2019年5月: 3200万ドルを調達(Flipkartの創業者Sachin Bansal)
  • 2019年12月:インド・タミルナードゥ州に8900万ドルを投資し、敷地面積37,000 m2の製造工場を設立
  • 2020年1月:Ather450X発売。2020年末までに市場をインド10都市に拡大する計画を発表
  • 2020年7月:1140万ドル調達(Hero MotoCorp Ltd.)。2021末までに市場をインド20都市に拡大する計画を発表

市場の背景

インドは急激な経済発展に伴い、工場や自動車等の排気ガスによる大気汚染は、世界で最も深刻な状況となっている。

大気質情報プラットフォームを運営しているIQAirによると、「世界で最も汚染された都市2019(PM2.5)」のトップ10都市のうち、インドが6都市を占めている。

Indian Council of Medical Research (ICMR)を含むインド政府系機関による共同調査によると、2019年の大気汚染に伴う死者数は、インドの全死者数の17.8%に当たる約170万人となっている。また経済的損失は2兆6000億ルピー(360億ドル)で、これはインドのGDPの約1.4%に相当する。

参照先:https://timesofindia.indiatimes.com/home/environment/pollution-deaths-in-india-rose-to-1-67-million-in-2019-lancet/articleshow/79872184.cms

このためインド政府は、ZEV (ゼロエミッション車)規制に準じ、排出ガスを一切出さない電気自動車や燃料電池車の開発を推進し、2030年までにGHG排出原単位を2005年のレベルよりも33%-35%削減することをコミットしている。

このようなインドのZEV化政策が、アザー・エナジーの事業拡大を後押ししている。

サービス詳細

製品の特徴を以下に示す(ヤマハは比較のため記載)

製品

450

450X

E-Vino (ヤマハ)

ポイント

スタンダードモデル

・450の上位機種

・充電池の効率化

・Bluetooth, 4G SIMカード,WiFi 搭載

テレビ東京の「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」で使用されているモデル

本体価格

約15万円

約23万円

236,000円

1充電走行距離

75 km

85 km

29 km

最高出力

5.4 kW

6 kW

1.2 kW

最大トルク

20.5 Nm

26 Nm

7.8 Nm

バッテリー種類

2.4 kWhリチウムイオン電池

2.9 kWhリチウムイオン電池

リチウムイオン電池

充電時間

80%充電まで4時間30分

(電圧220-240V)

80%充電まで3時間35分

(電圧220-240V)

3時間(電圧100V)

参照先:https://d3alu9hqvetpq7.cloudfront.net/bpa-assests/Ather_Specifications_Sheet_Sep_09_01_340Dis.pdf
https://www.atherenergy.com/
https://www.yamaha-motor.co.jp/mc/lineup/e-vino/spec.html
https://www.zigwheels.com/news-features/spec-comparo/ather-450x-vs-ather-450-all-the-differences/37057/#:~:text=Ather%20has%20also%20increased%20the,cent%20increase%20in%20charging%20speed.&text=The%20Ather%20450%20takes%205,takes%205%20hours%2045%20minutes

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