『WorkIndia』1000万ダウンロード!求職者と雇用者のマッチングサービス

WorkIndiaは2014年設立のインド、ムンバイのテクノロジースタートアップである。

世界最大の労働市場(推定2.3億人)であるインドにおいて、コールセンター、小売、物流などのブルーカラー、グレーカラー職の求職者と雇用者のマッチングを自動化するサービスを提供している。

サービスはインドの284都市で展開されており、mobile版のアプリケーションはすでに1000万ダウンロードを超えている。毎月30万もの求人が掲載され、求職者と雇用者の間では毎月150万の面談が設定される。

サービス概要

※WorkIndiaホームページより引用

WorkIndiaのサービスは求職者側は無料、雇用者側はプランごとに決まった月次利用料を支払うことで利用できる。

WorkIndiaの提供するmobileアプリケーションを通じて、求職者はシステムにより自動でピックアップされた勤務地や給与といった希望条件に合致する求人情報を宣伝され、雇用者はそうした求職者のうち面談希望者とコンタクトできるようになる。

求職者と雇用者のマッチングのアルゴリズムには利用可能性ヒューリスティック、プロスペクト理論などの社会経済学の技術を高度に活用しており、雇用者はプランごとに一定数の求職者から面談希望連絡が入ることを保証している点が大きな特徴だ。

このサービスでは、雇用者はコンスタントに職務適性を持った候補者を紹介され、かつ仲介人員の排除された自動化プロセスにより透明性の高い雇用プロセスが確立される。

WorkIndiaのアプリケーションを用いた場合、サービス利用開始当日に勤務地の近くにいる、求職ポジションの適性と最もマッチした人材との面談も可能となる。

WorkIndiaを用いる雇用者の視点での使用感を紹介した動画がこちらだ。

こちらはWorkIndiaを用いて求人情報を探したい求職者がWorkIndiaの使用方法を解説している動画である。WorkIndiaを効率的に活用することがインド国内でも仕事を手にするために重要であると認識され始めていることがわかる。

企業基本情報

起業家情報

代表:Kunal Patil
出身:インド、ムンバイ
学歴:NYUスターン校(MBA)
生年月日または年齢:推定40台中盤

会社概要

サービス提供国:インド
従業員数:90名
ホームページ:https://www.workindia.in/
推定資金調達額合計:$ 3.9M以上

事業沿革

  • 2014年07月:WorkIndiaのmobileアプリケーションをローンチし、6日でAndroidアプリのビジネスセクションにおいてトレンド1位を獲得
  • 2015年10月:$ 0.5M (3250万ルピー)のpre シリーズA資金調達を発表(※注記1)
  • 2016年03月:Beenext(※注記2)より資金調達を実施(調達額非開示)
  • 2016年11月:あすかホールディングスより資金調達を実施(調達額非開示)
  • 2019年03月:雇用者登録50万を突破
  • 2019年04月:サービス展開都市284を突破
  • 2019年04月:Beenext、あすかアセットマネジメント取締役会長 谷屋衛氏より$3.4M (24億ルピー)の資金調達を実施

※参照元:
https://inc42.com/flash-feed/workindia-raises-funding/
https://yourstory.com/2019/04/workindia-funding-india-beenext-asuaka-management

(※注記1)資金調達元はCitrus Pay創始者Satyen Kothari、VentureWorks India 創始者Keshav Sanghi、Dicscover Capital創始者Riddhesh Gandhi、および多国籍金融機関のシニアエグゼクティブである

(※注記2)シンガポールのアーリーステージテクノロジーファンド

設立までの背景

創業者の背景

PwCでのTax & Legalサービス、モニターグループでのコンサルティングサービスを経験後、NYUスターン校にてMBAを取得。その後メリルリンチ、Tata Capital Investment、その他PEファンドにてM&A、カバレッジを担当。

インドにおける非ホワイトカラー職のほとんどが友人や家族の紹介で仕事を得ている現状に疑問を感じ、より効率的なプロセス確立を目的としてWorkIndiaを創業。

市場背景

インドにおけるブルーカラー、グレーカラー職の労働人口は2.3億人であり、金額に換算すると年間$4000Mもの労働力となる。

インドではこうした人々が仕事を得る際、友人や家族の紹介を頼りにするケースが多く、求職者と雇用者を結ぶための構造化されたプラットフォームが存在していなかった。

現在の市場の問題点

インドにおけるブルーカラー、グレーカラー職の人々は大半がスマートフォン台頭以前のデジタルフットプリント(※注記1)を持ち合わせておらず、雇用者側は求職ポジションの職務要件を明確に持ち合わせていながら、求職者側に職務経歴などの情報がない、といった情報の非対称性が発生していた。

この非対称性により、労働力として適格性を持つ人材でありながらも実際に雇用されることができない、あるいは雇用されるまでに不必要に時間がかかっていたのである。

WorkIndiaはインドで提供される求人サービスはホワイトカラー職人材向けのものしかなく、ブルーカラー、グレーカラー職の人材が使用するには適切ではないと考え、こうした人材向けに極端にシンプル、かつゲームに近い感覚で始められる求職プロセスが必要であると考えた。

(※注記1)インターネットを利用した際に残る電子的記録の総称。

※参照元:
https://yourstory.com/2015/10/workindia/

サービス詳細

WorkIndiaのアプリケーションを用いた雇用までの流れとしては、以下のようになる。

  1. 雇用者である企業が求人情報をWorkIndiaのアプリケーションに登録する(企業名、勤務地、業種、職務内容、給与情報、連絡先)
  2. 労働者はWorkIndiaのアプリケーションにユーザー登録をする(学歴、使用可能言語、経験業種、経験職種、興味のある業界、勤務可能場所)
  3. WorkIndiaは雇用者に登録された求人情報を勤務地、職務適性を考慮して選定した候補者へ宣伝する
  4. 選定された候補者は求人情報の宣伝に対して興味を持った場合、求人情報に記載された連絡先へ電話する
  5. 雇用者は候補者との間で面談を設定する

労働者はこのアプリケーションを無料で使用することが出来るが、雇用者は求人情報を登録する際に雇用したい人数、および登録後に閲覧したい候補者数に応じてプランを選択することとなる。

プランには無料のものも含まれているが、最も推奨されている1000ルピー/月(約1500円)のプランは8営業日以内に2~3人を雇用したい場合に使用する際に用いられる。

※WorkIndiaホームページより引用

このプランでは求人情報の登録後8営業日以内に候補者から20~40の電話がかかってくることを保証しており、かつ雇用者は150名の候補者データベースにアクセス可能となるので、雇用者側から求職者を検索することも可能だ。

※参照元:
https://www.workindia.in/how-we-work/

競合について

  • Quikr Technologies Pvt. Ltd:QuikrJobs
  • Babajob Services Pvt Ltd:Babajob.com portal.(2017年6月にQuikrが買収)

上記の様な競合が存在するが、WorkIndiaはゲーム感覚で始められるUXを自社サービスに取り込むことで、求職者の登録数を急拡大している。

単なる求人情報の紹介サービスに閉じない独自のアルゴリズムにより、雇用者側には他企業のサービスよりも短い期間でより多くの面談設定を行うことを保証し、求人サービスのプラットフォームといての乗り換えを促進している。

サービス拡大の優位性

  • 求職者がゲーム感覚で始められるUX、3分で完了する求職者登録
  • 求職者と雇用者を自動マッチングする独自のアルゴリズム
  • Mobileアプリケーションを使用することで位置情報を効果的に活用した宣伝

※参照元:
https://www.workindia.in/

今後の展開

WorkIndiaはテクノロジーを活用した既存ビジネスの効率化にとどまらず、google, Facebookのようなピュアテクノロジーカンパニーを目指している。

直近の資金調達は新たなプロダクト開発、および海外進出に使用される想定であり、今後も投資家から継続的に資金調達を行い、事業拡大を行う見通しだ。

2019年4月30日のインタビューでDirk Van Quaquebeke、 BEENEXT共同創始者は以下の様に語っている。

“We have been investing in WorkIndia for the past three years and will continue to do so, given the high growth and the cutting-edge technology products developed by them.”

“我々は過去3年WorkIndiaに出資を続けている。彼らが高い成長率を誇り、最先端の技術を活用したプロダクトを開発し続ける限り、今後も引き続きサポートするつもりだ。”

※参照元:
https://yourstory.com/2019/04/workindia-funding-india-beenext-asuaka-management
https://www2.staffingindustry.com/row/Editorial/Daily-News/India-Recruitment-start-up-WorkIndia-raises-USD-3.4-million-YourStory-49811

最新情報をチェックしよう!