『Snapcart』レシートの写真を撮るだけでお金が貰える!消費者と消費財メーカーを結ぶアプリ

Snapcartはインドネシアのスタートアップである。消費者がレシートの写真を撮影することでキャッシュバックを得られると同時に、購買データを収集・解析して消費財メーカーなどに提供するサービスを展開している。

企業基本情報

起業家情報

代表:Reynazran Royono
出身:インドネシア
学歴:バンドン工科大学

※P&Gやボストンコンサルティンググループに所属していた経歴を持つ。趣味は旅行や外食、オンラインゲーム。

会社概要

サービス提供国:インドネシア、フィリピン、シンガポール、ブラジル
設立年:2015年
従業員数:101-250
ホームページ:https://snapcart.global
資金調達額:約USD $ 14.7(Series A)

事業沿革

2015年9月   インドネシア設立
2016年1月   シードラウンド$1.7M資金調達
2016年     フィリピンに進出
2016年   Disrup 100に選出される。
2017年10月 シリーズAとして$10M資金調達(※1)
2017年12月 ブラジルへ進出
2018年1月  シンガポールに進出
2018年   Ishin Startup Summit Singapore 2018(シンガポール)に出展。

(※1)資金調達はVickers Venture Partnersより

市場背景

インドネシアではEC化が進んでおらず、一般の消費者のほとんどは実店舗で買い物を済ませている。銀行口座の保有率が低く、クレジットカードを持てない人が多いのもEC化が進まない原因の一つだ。

また同時にスマートフォンの保有率は非常に高い。2018年のデータによると、インドネシアでのインターネット普及率は50%であり、モバイルユーザー数は67%だ。

特に若者を中心にインターネットを活用する人は増加傾向にある。世界第4位の人口を誇るインドネシアには若者が多い。彼らは幼い頃からインターネットに触れているデジタルネイティブ世代とも言える。

さらにインドネシアでは現段階で購買データをリアルタイムで集める手段は乏しいと言える。購買データを集めるために膨大な時間がかかってしまうのが現状だ。

Snapcartはインドネシアのこうした市場背景の中で、レシートの写真を撮影した消費者へのキャッシュバックを行い、一方では購買データを集めて消費財メーカーなどの販売するビジネスモデルを構築した。

レシートを撮影するだけでキャッシュバック

消費者はSnapcartのアプリから、撮影したレシートの写真を送ることができる。アプリ内でプロモーションされている商品の中から欲しいものを探し、近くの店舗で購入する。商品が含まれているレシートの写真をスマホで撮影し、アップロードするのだ。

  

アプリでプロモーション対象となるアイテムは、日用品やベビー用品などが多い。食料品店やドラッグストアで購入できるものが目立つ。

インターネットでの買い物があまり一般的でないインドネシアでは、Snapcartのように実店舗での買い物がお得になるサービスは消費者にとっても魅力的だ。

1枚のレシートにつき、$0.05 to $1.00がポイントとしてチャージされる。そしてポイントが約$4.00以上になると自身の銀行振込に振り込むことができる。また使った回数によってメンバーランクが上がり、ポイントの還元倍率が増える仕組みだ。

ポイントは現金に変えずに電話クレジット、電子マネーとしても使えるので銀行口座を持たない人でもSnapcartは利用しやすい。

レシートの写真を撮影する手軽な作業でキャッシュバックが得られることからSnapcartのアプリのエンゲージメント率も非常に高い。

今後もインドネシアおよび東南アジア諸国でのスマートフォンの普及が進むにつれて、さらに利用者が増えていくことが予測される。

集めたレシートデータを解析

アプリで消費者から集めたレシートの写真は、高度な写真解析技術を使ってSnapcartは購買データを収集する。

以下は収集するデータ項目の主だったものだ。

  • 商品名
  • SKU
  • 価格
  • 数量
  • 広告宣伝
  • 割引率
  • 支払い方法
  • 購入された店舗の場所
  • 店舗名
  • 購入時期
  • 合計金額

これらのデータをレシートの写真から読み取り、蓄積していく。

蓄積した購買データを解析し、消費財メーカーなどに販売するのだ。消費財メーカーは購入したデータをもとに、販売戦略などを立てることができる。

従来インドネシアでは購買データを集めるのに半年以上の時間がかかることも珍しくなかった。そのためリアルタイムでの意思決定が不可能に近かった。

消費者の購買データが瞬時に蓄積され、利用できるSnapcartのシステムは、消費財メーカーのニーズもしっかりとつかんでいる。Snapcartによって消費財メーカーは現時点での購買データをもとに戦略を立てることが可能となった。

集められたデータを解析していくと、ブランドスイッチが起こったタイミングも分かってくる。ブランドスイッチが起こったことを示すデータはSnapcartの提供するデータの中でも非常に価値が高いとされている。

Snapcart代表のReynazran Royono氏はかつてP&Gでマーケティング業務を行っていた。こうした背景があるため、Snapcartはレシートからデータを収集することで、消費財メーカーにマーケティングの上で必要なデータを提供することができるのだ。

日本との関係

2018年、Snapcartは日本と東南アジアの企業の連携強化を目的として開催される「Ishin Startup Summit Singapore 2018」に出展した。本イベントでは東南アジアのスタートアップ企業と日本企業によるコラボレーションが目的とされている。

イベントには東南アジアのスタートアップ企業関係者や日本の事業会社、アジア圏の投資家、研究者、学生起業家など200人が集まった。

2018年のイベントでは5つのコラボレーションも誕生し、今後新事業が生まれることが予想される。投資家や企業家によるトークセッションなども開催された。

SnapcartはIshin Startup Summit Singapore 2018の中でもマーケティングの分野で注目されている企業だ。手軽な操作で利用者がキャッシュバックを得られるだけでなく、インドネシアでは今まで困難だった購買データの収集・解析・販売を行うビジネスモデルは多くの日本人投資家たちが高く評価している。

日本でも同様のサービス

また2018年6月偶然かどうかは不明だが日本でも同様の”レシート買取サービス”がローンチしている。ONE(ワン)というサービスだ。17歳の起業家が作ったと話題になった。これは全てのレシートを一律10円で買い取っていた。

ローンチ当日から爆発的に利用され、当日にサービスをストップした。その後DMMと提携を発表し、サービスを再開。最大100円でレシートの買取を行なっている。

APPダウンロードかこちら

※参照元
レシート買取アプリ「ONE」がDMM AUTOと連携し再開、ガソリンスタンドのレシートを最大100円で買取へ

今後の展望

イギリスのTallt VenturesはDisrup 100主催し、「新たなグローバルマーケットの創造に創造に大きな影響を与える可能性のある企業」を選出している。SnapcartはDisrup 100の中に選ばれ、「革新的な会社」と評価を受けた。

これまでにSnapcartは500万以上のレシートのキャッシュバックを行い、データを収集した。現在75社以上の消費財メーカーと取引をしている。

今後インドネシア国内でのインターネット普及率が上がっていくにつれ、Snapcartのユーザー数も増加していくことが予測される。

さらに現在本社があるインドネシアを拠点とし、東南アジアの各国への進出もSnapcartは計画している。投資家としてシンガポールに本拠を置くWavemakerを迎えることによって、事業の拡大を目指す。

※参照元

日常のレシートが現金化?インドネシアで成長中のSnapcartとは

Snapcart


https://svs100.com/seastartups50_2/
https://www.techinasia.com/snapcart-series-a-funding
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000032400.html
https://jpn.tecnewsnow.com/indonesia-cashback-service-snapcart-lands-1
https://id.linkedin.com/in/reynazran-royono-48724017
https://apps.apple.com/ph/app/snapcart-cashback-for-receipt/id1166827160

Earn money from grocery receipt – Snapcart

最新情報をチェックしよう!