『Carousell』手数料無料のフリマアプリ!東南アジアを中心に世界で流行!

Carousellは、シンガポールを拠点にフリマサービスを展開するスタートアップである。

サービス概要

Carousellは、わずか30秒で出品が可能なシンガポール発のフリマサービスである。

日本のメルカリとほとんど同様のサービスであるが、取引手数料が無料であることが最大の特徴である。また商品の受け渡しが主に直接行われる。UIはメルカリと似ているが、中身は日本のジモティーの様なサービスである。

これはシンガポールの”会って取引したい” “モノを見てから判断したい”という現地のニーズに合わせている。故にオンライン決済ではない事が多い為、手数料は完全無料とし、広告収入で拡大をしている。

チャット機能が積極的に利用されていることも興味深い。

さらにここ数年でリスティングする商品の種類が増えており、車や不動産の取引をはじめ、航空券の購入やデリバリーサービスなどもCarousellアプリで利用することができる。

中国のwechatや東南アジアの物流のデカコーンであるGrab、Gojekのようなスーパーアプリになりつつあるようだ。

企業基本情報

起業家情報

代表: Siu Rui Quek
出身: シンガポール
学歴:シンガポール国立大学
生年月日または年齢:不明

会社概要

企業価値:不明
サービス提供国:サービス提供国:オーストラリア、カナダ、香港、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、台湾、ニュージーランド
従業員数:101-250人
ホームページ:https://sg.carousell.com/
推定資金調達額合計:182,000,000ドル

事業沿革

– 2012年5月 会社設立
– 2012年8月 iOSアプリをローンチ
– 2013年1月 Androidアプリをローンチ
– 2013年5月 エンジェルラウンドでQuest Ventures(※1)から資金調達
– 2013年9月 シードラウンドでRakuten Capitalから資金調達
– 2013年11月 2回目のシードラウンドで500 Startupsなど4社から800,000ドルを資金調達
– 2014年8月 シリーズAラウンドでRakuten Capitalから資金調達
– 2014年11月 シリーズAラウンドで500 Startupsなど5社から6,000,000ドルを資金調達
– 2016年2月 シリーズBラウンドでRakuten Capitalから資金調達
– 2016年8月 シリーズAラウンドで500 Startupsなど3社から35,000,000ドルを資金調達
– 2016年8月 セキュリティアプリ運営のWatch Over Me社を買収
– 2016年10月 中古車売買運営のCaarly社を買収
– 2017年1月 マレーシアのモバイルクラシファイド事業運営のDuriana社を買収
– 2018年4月 K3 Venturesから資金調達
– 2018年5月 シリーズCラウンドで500 Startupsなど4社から85,000,000ドルを資金調達
– 2019年4月 コーポレートラウンドでOLX Group(※2)から56,000,000ドルの資金調達

※参照元
https://www.crunchbase.com/organization/carousell
https://techcrunch.com/2017/10/27/carousell-series-c/
https://help.carousell.com/article/79-which-countries-are-carousell-currently-available-in

(※1)Quest Venturesとは
2011年から中国や東南アジアを中心に活動するベンチャーキャピタル

(※2)OLX Groupとは
世界中で月間3億5,000万人ユーザーを誇るクラシファイドブランドを展開する企業。

設立までの背景

Carousellは、シンガポール国立大学出身のQuek Siu Rui、Lucas Ngoo、Marcus Tan Yi Weiの3人が共同で開発したプロダクトだ。

在学中に1年間のシリコンバレー留学を経験した3人は、帰国後にStartup Weekend Singapore(※1)に参加した。このコンテストで優勝し、2ヶ月後に会社設立に至ったという。

Carousellが誕生した背景には、当時オンラインでモノを売るには面倒かつ時間のかかる手続きが必要だったことがある。当時から流行っていたインスタグラムの使いやすさに感銘を受けた創業者3人は、同様に使いやすいマーケットプレイスのアプリを開発することを決めたのだ。

ところが会社を設立するにあたり、大きな障壁が立ち上がる。シンガポール国立大学には、有望なスタートアップに10,000ドルの補助金を付与するプログラムが存在していた。

しかしCarousellは、補助金付与の選考を担当していた教授にアイデアのダメ出しをされ、補助金を受け取ることが出来なかったのだ。

多くのスタートアップはこの時点で補助金を諦めるのが普通だったが、Carousellの創業メンバーは、選考後、教授の後をつけて文字通り「エレベーターピッチ」を行い、なぜCarousellの成功を信じているのかを説いた。

結果的には10,000ドルを受け取ることが出来なかったものの、7,000ドルの補助金を受け取ることに成功したのだ。

創業者3人は、受け取った7,000ドルの補助金を元手にさっそくCarousellのアプリの開発に着手した。

しかし彼らにはデザイナーや開発者としての経験が皆無であった。正式なトレーニングも受けたことがなかったので、作りながら学び、ユーザーテストを繰り返すという毎日を送っていたそうだ。

※参照元
https://bit.ly/2GzZZiB
https://www.cleverism.com/company/carousell/

(※1)Startup Weekend Singaporeとは
米国のアクセラレーターTechstarsが開催するスタートアップ向けのビジネスコンテスト

サービス詳細

Carousellで商品を売る場合は、売りたい商品の写真を選びいくつかの情報を入力すれば完了だ。商品の受け渡し方法は「直接の受け渡し」と「郵送」の2つから選ぶことが可能である。

Carousellで商品を買う場合は、買いたい商品のページで「チャット」か「価格の提案」を行い、交渉後に商品の購入が可能である。

サービスの利用手数料は基本的に無料である。ただし「bumps」というプレミアム機能があり、2.98ドルを支払うことで出品した商品を3日間カテゴリのトップに表示できる。

※参照元
https://klpiyoko.com/carousell-274
https://www.yp.sg/after-5-years-carousell-has-finally-monetized-itself-but-will-it-succeed/

サービス拡大の秘訣

Carousellは、東南アジアでも最も利用されるフリマサービスの1つである。Carousellが急成長を遂げた理由は、東南アジアでのEコマース市場の急速な成長が起因している。

2016年のGoogleのレポートによると、東南アジアのEコマース市場は2015年から2025年にかけて、55億ドルから88億ドルに成長しているという。

それゆえに、東南アジアの数十億ドル市場を獲得しようとShopee(※1)やLazada(※2)などの名だたる競合がひしめいている。

それでもCarousellで売れた商品の合計は50億ドルであり、ShopeeやLazadaが30億ドル程度であることを鑑みると、トッププレイヤーであると言える。

Carousellの競合に対する一番の強みは、サービス上の取引手数料が完全に無料である点だ。

ShopeeやLazadaのように全ての商品において取引手数料でマネタイズをする代わりに、Carousellではプレミアム機能や広告によるマネタイズを行っている。

結果的にユーザーのリピート率が増加し、競合に対する強みになっているという。

※参照元
https://techcrunch.com/2016/05/24/report-southeast-asias-internet-economy-to-grow-to-200b-by-2025/?_ga=2.198078767.14722419.1564359561-1964239959.1558845262
https://www.yp.sg/after-5-years-carousell-has-finally-monetized-itself-but-will-it-succeed/

(※1)shopee: 2017年に創業し、東南アジアで急成長を遂げるEコマースサービス

(※2)Lazada: 2012年にドイツ企業Rocket Internet社が創業した東南アジアを拠点とするEコマースサービス

今後の展開

2012年にフリマアプリとして誕生したCarousellだが、リスティングするカテゴリを徐々に広げている。

車や不動産をはじめ、ホームサービスや求人、金融サービスなどありとあらゆる取引がCarousellアプリで行えるようになっているのだ。

さらにCarousellには「Groups」という機能が存在し、ユーザーはグループを作成してグループ内のユーザーと取引をすることも可能だ。

CEOのQuek Siu Rui 氏がインタビューでInstagramやWhatsAppなどのSNSを比較対象として言及することや、取引手数料を無料にしていることから、Quek Siu Rui 氏がCarousellをただのフリマアプリで終わらせる気がないのは明らかだ。

※参照元
https://bit.ly/2GzZZiB
https://thebridge.jp/2016/08/carousell-series-b-funding

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